排泄?
芸術作品はいったい何なんだろうか?
ある人は自分の作品をまるで金庫にカギでもかけるように
厳重に保存する。
有名な画家というだけで、数百億の金をかけて手に入れようとする。
小さい子供が「うんち」に異様な興味を示すのは、
初めて自分で創作(自分の体から生み出す)したものだからだ。
と、藤原新也が言ってたような気がする。
芸術作品はその考えに照らしあわせると、
情熱、絶望、希望、愛、などの心が消化され(または消化不良)、
そして排泄されたものだと思う。
だから、うんちと大差はない。
人の心を動かすうんちもあれば、
それを見て涙するうんちもある。
うんちの価値を決めるのはそれを見る人本人だ。
だからと言って、自分の作品を腫れ物にさわるかのように扱う人をみると
気持ち悪い。
排泄したものはもうひとりで歩きだしているから、
そっとしてなるがまま・なすがままにするのがいい。
うんちは下水に流れていくし、
わざわざ便器から取り出して無菌室に入れて保管しておく人なんていないだろうから。
雨にうたれようが、誰かに落書きされようが、タバコのヤニで変色しようが
移ろいゆくものはかたちを変えていく。
そこから新しく何かが生まれてくる。
それに抵抗して、どうしようもない作品をいつまでも美しく保とうなんて
SPF豚のマスターベーションだ。
- 横尾 忠則
- 私と直観と宇宙人
