DA 坊さん MUSIC
葬式に行ってきた。
田舎なので、本人の家であった。
周りの人達が姿勢を正した、と同時に5人のお坊さんが入ってきた。
部屋の横には10人ほどの、紫の服を着たおばあさん連中がいる。
お坊さんがうやうやしくお辞儀をし、
お経がはじまった。
まずは坊主5人の低音ハーモニーで、脳を振るわされる。
そこに加わる、甲高い鐘の「チーン」て音と、ポクポク響く木魚。
「うわっ、お経って音楽やったんや」って今さらながら思う。
そして若い3人の坊さんが、
シンバル・太鼓・鐘を手に順番に打ち鳴らす。
それは、規則的に早くなったり遅くなったりで、
緊張感が高まる。
2番目に年配の坊さんは甲高い声で、ごにょごにょ言ったあと、「カーツ(喝)!!!」
ビクンってなる。
1番年配の棺桶に片足突っ込んだようなお坊さんは、
これまた棺桶に片足突っ込んだような声でごにょごにょ。
そしてお婆さん連中のご詠歌がはじまる。
震える声でやさしく歌い、
震える手で鐘を「チリーン」とならす。
ご詠歌はとてもやさしい。
心からやさしい歌だ。
死にゆくものも安心できるぐらい。
教会のゴスペルより、聖歌より、やさしい。
ご詠歌聴けるなら死ぬのも悪くないな、って思わせるぐらいのもんだ。
土着の歌はCDみたいに音源として残らない。
きっと呪術的要素があるから、そういった祭礼でしか歌われないのだろう。
なぜならリスナーは死者だからだ。
死者に向かって歌われる歌。
それは生者の心までも振るわせる。
今日の一言:
音楽は平等にあった死と生
