『南北酔拳』 | 現代メディアよろず研究所

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『南北酔拳』をニコ動で初めて観た。

(フェイフォンの修行を終えて?)久しぶりに家に帰ってきた蘇化子だったが、違う流派の酔拳使いに戦いを挑まれ敗北。その雪辱を蘇化子の養子が果たす、というストーリー。

監督がユエン・ウーピン、蘇化子が『酔拳』の師匠役であり実父のユエン・シャオティエン、主役(?)の青年が実弟という同族映画。

何が凄いって、キャストが凄い。蘇化子の妻は前作(酔拳)でフェイフォンの叔母役、他流派の酔拳使いが前作の敵役、青年に拳法を教える達人が『笑拳』の適役で、ややこしくて仕方ない。


さらに凄いのは「酔拳」を冠しながら、主人公の青年は蘇化子に嫌われ結局酔拳を教えてもらわないという点。たまたま出会った人間だか妖怪だか分からない、病弱で棺桶でずっと寝てる変人に「病拳」という拳法を習って仇を倒す、というトンデモストーリー。


主役のユエン某は、完全な縁故登用で、拳法一家で動きにそれなりのキレはあるものの、なんせ華がないし、演技力もあるとは言えない。前作(?)がジャッキー・チェンだけにそのコントラストが酷い。が、話も面白いし、他のキャストが華やかなので十分観る価値はある。

今後、地上波での放送が期待できないだけに、観たい人は削除されないうちにどうぞ。