「スクロール」の映画レビューと興行収入予想

YOASOBIの大ヒット曲「ハルジオン」の原作者の橋爪駿輝が2017年に発表した同名小説を北村匠海×中川大志W主演で映画化。

理想と現実のギャップに溺れながらも、友人の死をきっかけに、社会、そして自分と必死に向き合う若者たちの姿を描いた青春群像劇。

学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケのもとに、友人の森が自殺したという報せが届く。

就職はしたものの上司からすべてを否定され、「この社会で夢など見てはいけない」とSNSに想いをアップすることで何とか自分を保っていた〈僕〉と、毎日が楽しければそれでいいと刹那的に生きてきたユウスケ。

森の死をきっかけに“生きること・愛すること”を見つめ直す二人に、〈僕〉の書き込みに共鳴し特別な自分になりたいと願う〈私〉と、ユウスケとの結婚がからっぽな心を満たしてくれると信じる菜穂の時間が交錯していく。

青春の出口に立った4人が見つけた、きらめく明日への入口とは──。

学生時代に友だちだった〈僕〉とユウスケを、実際に子どもの頃からの知己だという「とんび」などの北村匠海と「ブラックナイトパレード」などの中川大志が演じている。

出演は他に、〈僕〉とSNSでつながる〈私〉に「今夜、世界からこの恋が消えても」などの古川琴音、ユウスケに結婚を強く願う菜穂に「ヘルドッグス」などの松岡茉優、「島守の塔」などの水橋研二、「ライアー×ライアー」などの相田翔子など。

監督・脚本・編集は、様々な映像ジャンルをクロスオーバーし、映画「CUBE 一度入ったら、最後」「その日、カレーライスができるまで」などの清水康彦。

脚本は他に、「サバカン SABAKAN」などの金沢知樹、「話す犬を、放す」などのに出演した木乃江祐希。

撮影監督は、米津玄師、あいみょんなどのミュージックビデオを手掛ける川上智之。

音楽は、「その日、カレーライスができるまで」などの香田悠真。

主題歌は、Saucy Dogの「怪物たちよ」。

映倫区分G

2023年作品

日本映画

配給はショウゲート

製作会社は「スクロール」製作委員会（製作幹事：TBSグロウディア＝ベンチャーバンクエンターテインメント／制作プロダクション：イースト・ファクトリー）

上映時間120分

原作は未読。

内容を映画館の予告編だけしか知らない状態で鑑賞。

もっとライトな感じのものかと思ったら、結構重い。。。

なかなかヘビーな映画でした。

若者が生きていく上での苦悩や葛藤について描いていますが、少しリアリティに欠けるところもあったと思う。

まあ、それなりに面白かった。

今、生きるのが辛いとか、苦しいとか感じている方々には響くと思います。

ちょっと泣いてしまうかも。

人間、若者であろうがおっさんであろうが、誰しもそういう思いはした事があるはず。

なので、共感できるところは多々あります。

みんな孤独だし､悩んでるんだ。

それを心の奥に閉まって、日々を生きているんだ。

という、普遍的なテーマを淡々と描いています。

大きな起伏があるような内容ではないです。

それがまた、いい雰囲気にはなっています。

オープニングの1カット目は、15分ほどのワンカット撮影シーンだそうだったらしいです。

たしかに凄かった。

とても印象深いシーンだった。

撮影にも苦労したんだとか。

伏線にもなっていて、ちゃんと回収されていた。

まあ、いつもながら松岡茉優はいいですね。

この役はドンピシャだと思います。

まあ、松岡茉優ならこの素晴らしさは当然なのでしょうが。

■興行的には、現段階では上映館数70館と少ない。

2月3日（金）からの公開。

同日公開の作品は、「『鬼滅の刃』上弦集結、そして刀鍛冶の里へ」、「METライブビューイング2022-23／ケヴィン・プッツ《めぐりあう時間たち》」、「バイオレント・ナイト」、「仕掛人・藤枝梅安」、「すべてうまくいきますように」、「生きててごめんなさい」、「FALL／フォール」、「日本列島生きもの超伝説　劇場版ダーウィンが来た！」、「戦場のメリークリスマス　４K修復版」など。

北米では2022年12月2日公開で、興行収入は不明。

ほんとクリスマス時期なら、上映館数が少ないとはいえ、それなりにヒットしたんじゃないかなと思う。

もったいないです。

劇場公開ではあんまりでしょうが、これは、配信になってもそこそこヒットしそうですね。

初登場圏外スタートと予想。

最終興行収入は3,700万円と予想。

星3つ半（5点満点）

★★★☆