2008年の秋ごろから,WHOが調査したところ,
抗インフルエンザウイルス薬のタミフル(一般名:オセルタミビル)に
強い耐性を示す
A/H1N1亜型インフルエンザウイルスが、
ヨーロッパ、特にノルウェーや北欧を中心に
高頻度で確認されるようになった.
【急速に進行している?!】
調査期間 世界全体での耐性株の出現頻度
2007年末から今年3月 16%
2008年4~10月 39%
半年で倍に!!
2008年10月14日時点での耐性株の広がり
赤色は、A/H1N1株のうち25%以上がタミフル耐性株だった国、濃いオレンジは10.0~24.9%、薄いオレンジは1.0~9.9%、黄色は1%未満(灰色はまだデータが反映されていない国)。
タミフル耐性株は、タミフル感受性の株に比べて300~1000倍もの耐性を示す.
タミフルは普通に処方される量では効かない.
タミフル耐性のA/H1N1型ウイルスは、感染力も強いので
かかったら,自分の力で治すしかない!!
【じゃあ,インフルエンザワクチンは,効くの?】
一昨年は
*Aソ連型 : A/New Caledonia(ニューカレドニア)/20/99(H1N1)
*A香港型 : A/Hiroshima(広島)/52/2005(H3N2)
*B型 : B/Malaysia(マレーシア)/2506/2004
昨年は
*Aソ連型 : A/Solomon islands(ソロモン諸島)/3/2006(H1N1) *A香港型 : A/Hiroshima(広島)/52/2005(H3N2) *B型 : B/Malaysia(マレーシア)/2506/2004 |
本年は
*Aソ連型 : A/Brisbane(ブリスベン)/59/2007(H1N1)
*A香港型 : A/Uruguay(ウルグアイ)/716/2007(H3N2)
*B型 : B/Florida(フロリダ)/4/2006
日本(横浜)では,
A/Brisbane(ブリスベン)/59/2007(H1N1)に近いウイルスについて
約2割にタミフル耐性が認められたことから,
ワクチンが,効く…かもしれない.ように考えられて選定されています.
【どうして,タミフル耐性インフルエンザウイルスができたの?!】
今回の耐性ウイルスは、薬剤の使い過ぎ(薬剤の選択圧)が原因でできたのではなく、
これまでとは全く別のメカニズム 突然変異 で発生したもの.
理由は・・・
タミフルやリレンザを使用していない国
代表例 南アフリカやセネガル
で,耐性率 100% だったから.
【どれくらいの期間で,タミフル耐性インフルエンザウイルスが日本にも広がりそうなの?!】
急速な耐性化がすすんだ アマンタジン(商品名:シンメトレルほか)
から 予測すると,
1~2シーズン(1-2年)くらい
で広がりそう
