授業で、いきなり過去問を解く意味 | 中島基浩公務員試験合格ブログ

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公務員試験講師歴24年、「文系のジェネラリスト・試験のスペシャリスト」の講師中島基浩が、公務員試験受験生に有益な情報を提供します。「語呂合わせで急所をチェック 公務員試験」(文芸社),「全体の奉仕者への道~知って得する!公務員試験のヒント」(GalaxyBooks)発売中。

 講師の中島基浩です。

 

 私の授業では、過去問を解く時間を設けています。

 授業で講義した内容を、いきなり過去問で試してみます。

 正答率が高い問題もあれば、全滅してしまう問題もあります。

 過去問の内容や、講義の内容の難解さにより、いろいろです。

 

 なぜ間違えてしまうのに、いきなり過去問を解いてもらうのでしょうか。

 意味合いはいろいろあります。

 

 まずは、過去問に慣れるということです。

 間違えたり、難しいなあと思ったら、自分で勉強する時は、過去問をいきなり解くのではなく、読めばいいのです。

 

 また、過去問は勉強の最終目標です。

 皆さんが令和4年度の本試験で解くのは、令和4年度の過去問です。

 過去問が解ければ、公務員試験の勉強は終わりです。

 最終目標をできるだけ早い段階で認識して頂きたい、だからいきなり過去問なのです。

 

 さらに、過去問でしか身につかないテクニックがあることも、見逃せません。

 選択肢の多数派の数を数えるとか、極端な選択肢は往々にして誤りとか、マイナーに解なし等です。

 模試では、こういうテクニックは身につきません。

 本試験で出題された過去問であるからこそ、こういうテクニックが生きるのです。

 

 授業で過去問を解く際に、そこで正解を出せたか不正解なのかは、あまり意味がないことです。

 その過去問を解くことによって、いかに過去問に慣れるか、過去問の問われ方を知るか、テクニックを実践するか、不正解だったとして不正解の理由をいかに普段の勉強に生かしていくか、過去問からいかに学ぶかに、意味があるのです。

 

 私は担当しませんが、数的処理の授業でも、授業でいきなり過去問を解く機会はたくさんあるでしょう。

 そこでも、正解不正解に一喜一憂することなく、数的処理の解法が身についたかどうか、地道に一つ一つ振り返っていきましょう。

 

 オミクロン株の感染が拡大しています。

 公務員試験の実施日程にも、影響が及ぶかもしれません。

 感染対策をしっかりした上で、普段の勉強を進めつつ、最新の情報をフォローしましょう。

 誰かが言ってたとか、聞いたことがあるとか、不確かな情報に振り回されないように。

 がんばって。