俺は胸ポケットから携帯電話を取り出す。

 そして、ある電話番号を押した後、通話ボタンを押す。

 三回目のコール音が鳴り終わったとき、相手が出た。

「もしもし」

 電話の向こうから地デジのCMがBGMとして聞こえてくる。あいつは電気屋にいるのだろうか。 

 しかし、俺はそんなことは気にせずに、要件だけを手短に伝える。

「サムライ、お前の妹さんがピンチだ。今すぐ撮影所の向かいのマクドナルドに来てくれ」

「分かった」

 サムライはそう答えて、電話を切った。

 その数秒後、誰もいなかったはずの刃物を持った男の背後に、サムライが現れた。彼は日本刀を帯刀していた。

 彼は日本刀を抜き、男の背中を切りつけた。男は血を噴き出しながら、床に倒れた。彼は男が死んだのを確認した後、日本刀をしまう。

 そして、桐生に近づき、声をかける。

「大丈夫か、桐生」

「大丈夫よ、おかげで助かったわ。ありがとう、兄さん」

 桐生はそう答えて、サムライの頬に軽い口付けをした後、マクドナルドを出ていった。

 サムライは顔を赤らめていた。






⇒「くゐーん」~「サイコロ」~