お好み焼きの青のり、餃子、すする麺類、骨付きのチキン、スカンピ・・・、
初デートを含むおつきあいのあっさーい相手との食事に、大半の女子が敬遠する料理がある。
そして“イカスミ”というお歯黒で黒い唇状態に陥るそれを使った料理も、おつきあいのあっさーい相手との食事に大半の女子は敬遠する。

$エッセイスト料理家ROMAKOの『好きな人と好きなモノを好きな時に好きなだけ食べる』-イカスミスパゲティ

私にも、かつて初デートという場面はあった。
思い起こせば・・・遡れば・・・初デート・・・初デート・・・。
こう文字を綴りながら、私がう~んと唸っているのが伝わっているだろうか。
なぜ唸っているかというと、敬遠したという料理が思い当たらないのだ。
お好み焼きも焼肉も、餃子もミルフィーユも、なにの躊躇もなく初デートで臨んだ。
フレンチではエスカルゴを飛ばし、イタリアンではトマトソースを飛ばした。
焼肉では相手にせっせと焼いてもらい、お好み焼きでは青のりを歯につけるどころか鼻息で飛ばした。
餃子は作って届けたしラーメンは〆で夜中に食し、ぽてぇっとにんにくをトッピングした。
あんぐりと大口を開けるマックにも行ったし、蕎麦もすすったし、
定食屋さんでは生姜焼きに乗ったマヨネーズが足りなくて追加をし、マヨラーっぷりもすぐ披露した。
そうだ、ごはんもおかわりをした。
そんなんじゃかわいくないよ・・・と内なる私が囁くけれど、結局いつもそれよりも食したいという気持ちが勝る。
そして多くの場合なにかやらかす。
大半の女子が敬遠する料理はやはり敬遠した方がいいと改めて思う。
なぜなら、緊張という気持ちが上手く料理を食させてくれないと、今更ながら思うのだ。
それを踏まえ、私は大きく改めて反省の念を込め綴る。
大好きな人と初めて二人きりで逢い初めて食事をするという、たった1回しかなく後々まで語られるであろう、
思い出の第一歩になりうる一大イベントには、このときとばかりかわいい女子だの、
儚い女子だの、愛らしい女子だのをデコラティブに盛り盛りで大演出したほうがいい。
私の場合、どれだけ盛ってもいずれ化けの皮という皮が剥がれるときがくる。
それを少しでも遅らせる自助努力を惜しんだ結果がこれだ。
誰の伴侶にもなってないという現実がここにある。

あぁ、私の次の初デートはいつ!?