30才のころ、とても憧れていた大学の先輩ご夫婦が近くに住んでいたので、3日と空けずにお宅に招かれて宴をしていた。
ビールを飲んで飲んで飲んで、いつも豚しゃぶの鍋を食して語り合っていた。
今夜は何にする?と買い物に出掛けても、やっぱり豚しゃぶになった。
だけど、夏になれば実家の高知から立派なかつおのたたきがどーんとテーブルに乗っかったし、
兄弟がお茶屋だったり、精米工場を経営していたりしていて、その辺りも凄いのが揃っていた。
3日も空けずに通えたのは、そのご夫婦とは大学生の時からの付き合いで、どこかに学生のノリって名残があったから、だと思う。
そんな気軽さはもうないけれど、私は『お呼ばれ』という言葉の響きが好きだ。
いそいそと招かれたお宅へ伺う装いを整えているときの高揚感に特別な感情がこもる。
靴を脱ぐ、ということが前提で、宴の場所は家というシーンで・・・と思いを巡らせると、
ただのお出かけではないよそ行きの自分を整える幸せをもたらせてくれたことに、とても感謝する瞬間だ。
そしてお手みやげを用意するために、招いてくれた友人に情報を集めるときのドキドキも楽しい。
宴のお料理はなに?
人数は総勢何人になりそう?

$エッセイスト料理家ROMAKOの『好きな人と好きなモノを好きな時に好きなだけ食べる』-ラッピング

最近はもちろんパンケーキをお手みやげにして、ご意見を聞かせもらっている。
もう私はドキドキなのだけれど、優しく慈悲に溢れているご意見をいただくために、ラッピングには手を抜かない。
そして、あとはお花と泡を用意して、いい具合にワインが入ったら食してもらおうと企てる。

$エッセイスト料理家ROMAKOの『好きな人と好きなモノを好きな時に好きなだけ食べる』-無花果パンケーキ

今回のお手みやげのパンケーキのひとつ。
『無花果とパルメジャーノレッジャーノ、にんにくとパセリの香り』

ワインがどんどん空いちゃう、かな!?