ウエイトトレーニングの赤と黒のスペースには、マッチョな男女がワシワシいて、
ぐふっ、ヌフっ、ブボッと息の玉を履きながら、シューシュートレーニングをしている。
日曜日の午後はさらにボルテージが上がって、みんな顔見知りのようにお互いの筋肉を見せ合い、褒め合い、競い合っている。
私もすっかりそこの住人になって、トレーナーの腹筋を鍛えるトレーニングの傍らで、
腹筋ローラーアブスライダーの効力はどうなの?と聞いていた。
ぬぅぉおおおおおお~としかめっ面で昇ったり降りたりする頭がやってみれば?そこにあるでしょと言う。
そうゆうトレーナーは「私は出来ないけど。」って付け足して。


見本、見せたいでしょ?と言う私に、今のあんたなら大丈夫。すぐ出来るわよと、
トレーナーは足を腰幅に開いて膝をつけて、猫背でセットアップ、そのまま前にローリングして腕が伸びたら戻って来てと、
いとも簡単そうに説明する、見本も見せないで。
今度は私がしかめっ面で、ぬぅぉおおおおおお~と言う番だった。
それを10回したところで、回りのトレーニングをするマッチョな奴らが床に這いつくばった私をグッジョブと親指を立てる。
一番賞賛してくれたのは、トレーナーでヒューヒューと拍手をしてくれる。
そして、マッチョな奴らとトレーナーに火がついた。
交代でこの腹筋ローラー大会が始まった。
異様な盛り上がり、赤と黒のスペースは鍛えることと遊ぶことが得意な場所だった。

そして、私の腹筋は悲鳴をあげて、遊び過ぎよと戒めている。
だけど、きっと明日もしてしまうだろう。
痛めつけてもほとんど平気な腹筋、待ってろ!