今回はトラウマの解放に関わる、ちょっとコムズカシイおはなしです。


こちらは、しろくまくんの映像です。
https://youtu.be/nmJDkzDMllc?t=11m40s

11:40くらいから、しろくまをヘリで追いかけ、麻酔銃を打ち込みます。
13:18くらいから、そのしろくまが麻酔から覚める様子が撮影されています。

ヘリで追いかけられ、交感神経は高い活性化状態となります。その後、麻酔を打たれることでシステムはシャットダウンされます。このとき、交感神経の高い活性化は解放されないまま閉じ込められ身体システムの中で回りつづけています。

麻酔から覚める時、しろくまはしばらくの間、震え続けます。これをdischarge(脱活性化)といい、閉じ込めれれていた神経系の高い活性化を解放しているのです。

自然界の野生動物はこの脱活性化を自然と行い、神経系の活性化レベルを通常状態の健康な状態にまで戻します。
しかし、人間は大脳が発達しているため、この脱活性化をうまく行うことができないことが多々有ります。

(たとえば、街中で足が滑ってスッテーンと転んだとします。そのとき、体は突然の出来事に対処するために交感神経は活性化しますが、「恥ずかしい」とか文化的背景などのために、その場でゆっくりと時間を取り震えたり涙を流したりする脱活性の機会を奪われてしまいます。こうして、身体の中に高い活性化は溜め込まれてしまう。ということがいえます。(ただし、健康な神経系を持っている人の場合、のちにゆっくり休むなどすることで自然と脱活性化は行われると思います。)



一方、凍りつき反応について、
9:10くらいから小動物の死んだふり反応の映像があります。
カチンっと固まって、死んだように体は硬直しています。

捕食者などの脅威にさらされ、逃げる/戦うという反応が効果的でなくなった場合、
最後の手段として死んだふりをします。
これは、逃げる/戦うと同等に価値のある動物としての戦略です。

このとき、身体のシステムの中では何が起きているのか。
先の例で挙げたしろくまくんが走っている姿、交感神経は高い活性化をしていますね。
さらに活性化が高まっていくと、ある時点で神経系は耐えられず、突然シャットダウン、つまり凍りつき反応に入ります。
(捕食者は死んだものより生きたものを食べるので、脅威が去る、生き延びるチャンスが増えます。食べられても痛くないように感覚は麻痺しています。)

この状態は、交感神経の高まりを解放せず、背側迷走神経の活性化でシステムを無理やり押さえ込んでいるため、さらに高い神経系の活性化状態となります。

このとき、感覚はマヒし(いたくないように)、脳内麻薬のために気持ちのいい状態になるようです。そして現実感はなく、周囲にうまく反応できず、ぼーっとしています。

覚えのある方たくさんいらっしゃると思います。。


※凍りつき反応について、次のような映像を見たことがあります。探し出せたらまた報告しますね。
・チーター(?)に追いかけられたインパラ(?)が全力ダッシュで逃げ続けている。→逃げて逃げて逃げまくる。→死ぬかもしらんから必死やね。→まだ、チーターに捕まっていない、触れられていないのに、突然、パタン。と倒れる。→凍りつき反応に入った。。実際に捕まったりキズついたりしなくても、こういう反応が起きるのですね。まさに高い活性化状態です。


こうして身体のシステムの中に溜まり回り続けている活性化のエネルギーを解放し、
神経系の活動を健康に戻していく手段がSE(ソマティックエクスペリエンス)というトラウマワークです。