CH スータール詳解 その1
シャトー・スータール その1
Chateau Soutard
格付 2012年 Saint Emilion Grand Cru Classe
格付 2022年 Saint Emilion Grand Cru Classe
AOC Saint Emilion Grand Cru
セカンド レ・ジャルダン・ド・スータール 新セカンド
Les Jardins de Soutard 2007年ヴィンテージから
前 クロ・ド・ラ・トネル
Clos de la Tonnelle
畑 面 積 30ha 👉 60ha
2009年 Chateau Cadet Piola買収、2012年統合
年間生産量 8.4万本
オーナー L
旧デ・リニュリ家 Des Ligneris
作付割合 メルロー63% カベフラ28% カベソー 7% マルベック 2%
平均樹齢 35年
植栽密度 6,500本/ha、8,000本/ha新植栽区画
収 量 48hl/ha
発酵・マセレーション 別 掲
新 樽 率 33%
樽 熟 成 18ケ月
コラージュ しない。
濾 過 しない。
飲み頃が続く期間/ 収穫後10年~27年
アッサンブラージュ
2010年 メルロー65% カベフラ30% カベソー 5%
20hl/ha 新樽率60% 収獲畑15ha
2011年 メルロー70% カベフラ30%
40hl/ha 新樽率60% 収獲畑20ha
2012年 メルロー63% カベフラ28% カベソー 8% マルベック 1%
40hl/ha 新樽率60% 収獲畑20ha
2013年 メルロー63% カベフラ28% カベソー 7% マルベック 2%
26hl/ha 新樽率60% 収獲畑20ha
2014年 メルロー63% カベフラ28% カベソー 7% マルベック 2%
30hl/ha 新樽率60% 収獲畑20ha
2015年 メルロー63% カベフラ28% カベソー 7% マルベック 2%
30hl/ha 新樽率60% 収獲畑18.5ha
2016年 メルロー63% カベフラ28% カベソー 7% マルベック 2%
39hl/ha 新樽率60% 収獲畑20ha
2017年 メルロー90% カベフラ10%
2018年 メルロー61% カベフラ31% カベソー 7% マルベック 1%
2019年 メルロー69% カベフラ24% カベソー 4% マルベック 3%
2020年 メルロー76% カベフラ14% カベソー 6% マルベック 4%
2021年 メルロー70% カベフラ18% カベソー 7% マルベック 5%
古いヴィンテージ
運良く見つかるようなら、最良のヴィンテージは1964年(90点最終試飲1990年3月)と1955年(88点最終試飲1989年10月)だ。
○ 1982年 PP87
1982年は、古いスタイルをしており、持ちに持つように造られている。10年強は放っておけるだけの忍耐力をもつ愛好家の為のワインだ。典型的に巨大で、内向的で、殆どやすりのようにタニック。但し、今は実に閉じてしまっていて、気が滅入るほど暗い色をしている。味わってみると秀逸な豊潤さ、葡萄の完熟感、重みも感じられる。2000年頃には間違いなくもっと高い点数が付く筈だ。但し、今は残酷なまでにタニックである。最終試飲1989年3月 予想される飲み頃 現在から2025年
○ 1985年 PP90
センセーショナルなまでに芳醇さがあり、タニックで、深みがあり、多面的。筋肉と上品さのバランスがとれている。例年よりしなやかだが、それでも20年強の寿命はある。最終試飲1990年3月 予想される飲み頃 2010年まで
○ 1986年 PP86
スータールは未だにサン・テミリオンのアペラシオンの中で最も長命なワインの1つである。当主がわざと有り余るほどのエキス分や口の中がカラカラになるほどのタンニンを詰め込んで、20年は持ちこたえることが確実なワインにしていることは間違いない。この年のワインも非常に内向的で、出し渋りをする。タンニンのレベルは途方もないが、リッチな、エキス分の多い、凝縮感のある果実味も感じられる。最終試飲1990年3月 予想される飲み頃 2015年まで
○ 1988年 PP87
内向的で、濃厚で、凝縮感があり、気難しい。力強い、草っぽい、バニラ、ブラックカラントの香りのするワインだ。エキス分はたっぷりだが、相当な量のタンニンの下に埋もれている。20年強はセラーで寝かせられそうな価値のある候補だ。最終試飲1993年1月 予想される飲み頃 2020年まで
○ 1989年 PP91
スータールでは私がいつでも好みにしているヴィンテージの1つだ。実に濃厚で、凝縮感があり、筋肉質で、フルボディ。未だに暗いガーネット/プラム/紫色をしており、湿った土、液化したミネラル、プラム、カシスと混ざり合ったいくらかの甘草や西洋杉のノーズを持つ。フルボディで、力強く、氷河のようにゆっくりとしたペースで熟成している。実に純粋で強烈だが、未だに飲めるようになっていない。本格的な通の為のワインだ。最終試飲2003年1月 予想される飲み頃 2020年まで
○ 1990年 PP90
見事なワインと判明している。当初は完全に閉じてしまったが、相当な豊潤さや甘さが出て来ているのだ。メルローの要素が主体となっており、その証拠に大量のプラム、カラント、ブラックチェリー、西洋杉のような果実味がある。ミディアムからフルボディで、未だにいくらか古いスタイルや、やや渋いタンニンが見られるが、たっぷりのふくよかさや肉付きがそれを覆い隠している。ちょうど飲み頃の高原部に達するところだ。最終試飲2003年1月 予想される飲み頃 2010年まで
○ 1992年 PP77
○ 1993年 PP86~88
○ 1994年 PP87~90
○ 1995年 PP89
瓶詰め後は完全に閉じこもってしまった。色は未だに印象的なほど縁いっぱいまで濃いルビー/紫色。ノーズは、長時間デキャンティングしても、ほのかな甘いプラム、チェリー、ブラックカラント、いくらかのオークや乾燥ハーブをおもわせるだけだが、口に含むと、ミディアムボディで、ほのかなフルーツケーキ、スパイス箱、西洋杉を思わせるし、黒系果実も増している。フィニッシュにはタンニンが蹴り込んで来て、完全に閉じこもってしまう。忍耐強い伝統主義者のためのワインだ。最終試飲2003年1月
予想される飲み頃 2018年まで
○ 1998年 PP90
力強い、タニックなヴァン・ド・ガルドだ。スータールの1998年は、縁まで暗いガーネット色をしており、締め付けられているようだが将来有望なノーズは、甘いブラックチェリー、カラント、ローストしたハーブ、ほのかなトリュフを思わせる。ミディアムからフルボディで、タンニンはほどほどに強い。非常に構造が感じられる。輪郭のはっきりしたワインで、このシャトーの好む型通りに妥協のない、伝統的なスタイルで造られている。最終試飲2003年1月 予想される飲み頃 2020年まで
○ 1999年 PP87
スータールとしては比較的近づきやすいスタイルのワインだ。暗いガーネット/ルビー色をしており、スパイシーな、土っぽいノーズは煙草の葉と混ざり合ったローム質の土壌の香り、ブラックチェリー、カラントを思わせるし、いくらか背景にはオークも感じられる。ミディアムボディで、ほどほどにタニックだが、近づきやすい。スータールのヴィンテージとしては比較的早くから飲めるようになりそうだ。最終試飲2003年1月
予想される飲み頃 2015年まで
○ 2005年 PP86 Robert Parker Wine Advocate April 2008
ヴィンテージのためのミディアムボディと表面的な、深いルビー色、ローミー土壌、スパイス、ベリーフルーツ、地球の快適なノーズを提供しています。口の中では、中程度の体と浅く、軽から中程度のタンニンとまともな仕上げです。新しい所有者、保険グループグループルモンディアル、および新しいマネージャー、クレアトーマス・チェナードは、このシャトーからより高い品質をもたらす必要があります。
○ 2006年 PP84 Wine Advocate February 2009
渋いタンニンと気まぐれで厳格な、無駄のない性格は、キャラクターのような粉末岩によって支配されています(これはワインに紛れのないミネラル感を与えます)。新鮮ですが、それは集中力を欠き、このヴィンテージでワインの数を悩ませた希釈の一部を明らかにします。
○ 2007年 PP86~88 Wine Advocate April 2008
○ 2008年 PP89 Wine Advocate May 2011
この大きな、タンニック、強力な、男性的な2008年は魅力を欠いているが、それは大きな味、タンニンの多くと構造の多くを示しています。それはタンニンの痛みを伴うレベルを望むマゾヒストのための完璧なワインです。タンニンを吸収するバランスがあると思います。 予想される飲み頃 2016年から2037年
○ 2009年 P91 Wine Advocate February 2012
1964年以来、最高級のSoutard、新しい所有者は、その男らしさと堅牢な性格のいずれかを失うことなく、はるかに密度の高い、より豊かで、より充実したボディワインを構築しています。甘草、トリュフ、クスノキ、木炭のノートを持つ濃厚な青みがかった/紫色のワインは、ブラックベリーとブラックチェリーフルーツの豪華な濃度の下で非常に後ろ向きでタンニックで構造化されています。
予想される飲み頃 2016年から2042年
○ 2010年 PP90 Wine Advocate February 2013
濃密なルビー/パープルカラーとバニリンと砕いた岩と混ざった青と黒の果物の負荷を持つワインの大きな、筋肉質な、男性的なスタイルです。それはタンニンの多くで、フルボディと強力です。忍耐は間違いなく必要ですが、私は疑います。
予想される飲み頃 現在から2038年
○ 2011年 PP88 Wine Advocate April 2014
チョーク状のミネラル、ラズベリーとブルーベリーフルーツ、ミディアムボディ、適度なタンニンをたっぷり使った素敵な構造のワインである2011年Soutardは、同業者の一部に比べてまだしっかりと編まれていますが、優れた可能性を示しています。
予想される飲み頃 2016年から2031年
○ 2012年 PP90 eRobert Parker com April 2015
2年前のバレルよりもはるかに良いパフォーマンスを発揮したSoutardの2012年は、おそらく彼らが何十年にもわたって作った最強のワインの1つです。サタール・テロワールの荒い渋いタンニンの傾向は、現在のチームによって見事に飼い慣らされています。その結果、梅、黒と赤のカラント、地球、スパイス、層状の口当たりの多い、不透明なルビー/パープルの色のフルボディワインが生まれます。このワインは、熟した果実、適度なタンニン、そして長くて純粋な後味の完全なパッケージをたくさん表しています。
予想される飲み頃 現在から2030年+
○ 2015年 PP89~PP91 Wine Advocate
私が樽のサンプル、アルコールによって汚れた黒い果物を味わったとき、ノーズに少し暖かく感じました。口蓋は滑らかなタンニン、肉質と口の中で調和のとれたミディアムボディ、酸味はおそらく魅力的なイチゴと砂糖漬けのオレンジピールノートが仕上がりに浮上している仲間よりも低いです。私はこのシャトーにもっと期待していましたが、ボトルに一度入るとより落ち着きを得るかどうかを見てみましょう。エレヴァージュは慎重に処理する必要があります。
○ 2016年 PP91~PP93 Wine Advocate
しっかりと巻かれたブラックベリーとマリンを帯びた花束、果物を注入するヨウ素のタッチを持っています。口蓋は熟したタンニン、良い酸味、かわいい仕上がりを明るくオレンジ色のシャーベットのタッチで非常に新鮮なミディアムボディです。推奨。
○ 2017年 PP92 Wine Advocate
色の深いガーネットパープルにミディアム、鮮やかなブラックベリー、暖かいブルーベリーとレッドカラントの香り、プラスバラと鉛筆の鉛のワフトとガラスからレースが来ます。ミディアムボディの口蓋には、カリカリの果物と真剣にジッピーな新鮮さのラインがあり、少し歯ごたえのある食感で仕上げます。
○ 2018年 PP93~PP95 Lisa Perrotti-Brown Wine Advocate Apr 2019
暖かいプラム、焼きブルーベリー、ブラックベリーパイの香りの良い地球、トリュフ、タペナード、ラベンダーのヒントを備えています。ミディアムからフルボディの味わいは、豪華なタンニンと長い仕上げを通して微妙なフルーツ層を支える素晴らしい新鮮さで、素晴らしい優雅さと洗練を持っています。
〇 2018年 VP94 Antonio Galloni, Vinous.com, Mar 2021
インキーで活気に満ちたワインです。ラズベリージャム、モカ、甘草、スギ、ブラッドオレンジが口蓋を飽和させます。甘いフローラル/スパイスのトップノートがリフトを追加しますが、スータードは主にテクスチャーの共鳴とクリーミーさのワインです。熟したシルキーなタンニンがジューシーなフィニッシュを包み込みます。
〇 2021年 PP91~PP93 William Kelley, Wine Advocate May 2022
2021年のSoutardは、ブドウ園のリストラの結果と、小包ごとの収穫日の精度を高め、確かに非常にうまくいきました。ダークベリーの果実、甘いスパイス、ローム質の土壌のノートがグラスに広がり、ミディアムからフルボディで、層状で、美しく洗練されたタンニン、ジューシーな酸、シームレスなプロファイルを備えた、うまく濃縮されています。
〇 2021年 VP89~VP91 Neal Martin, Vinous.com, Apr 2022
ブラックベリー、ラズベリー、バイオレットの香りのエレガントなブーケで、ヴィンテージのために非常に詳細で、非常に洗練されています。味わいはミディアムボディで、心地よい赤い果実と上質なタンニンと酸味があります。長くはありませんが、かなりトローチのような仕上がりがあります。
価 格 表 Chateau Soutard
2000年 £41 2011年 £33
2001年 £ 2012年 £34
2002年 £35 2013年 £31
2003年 £29 2014年 £34
2004年 £ 2015年 £42
2005年 £40 2016年 £43
2006年 £36 2017年 £39
2007年 £31 2018年 £39
2008年 £42 2019年 £
2009年 £29 2020年 £37
2010年 £45 2021年 £
WINE SEARCHER 2021.6.8記
サンテミリオンで最も古いシャトーの1つであり、1762年以来同じ一族に所有されている。アペラシオンの北部に位置するこのシャトーは主として石灰岩からなる土壌の上にある。
スータールはベネルクス三国では高く評価されているが、ヨーロッパの外ではあまり知られていない。伝統的に造られた、サン・テミリオンでは最も伝統的な造りの、最も長命なワインの1つであるだけに残念だ。
殆どのヴィンテージが20~25年以上持ちこたえ、10年は近づきがたいということもしばしばである。
このシャトーはワインを寝かせるのに新樽を少なくとも3分の1は使用し、他のサン・テミリオンのシャトーよりずっと遅く瓶詰めすることが多い。
スータールでは大抵は暗くて非常に濃いルビー色(清澄、濾過処理なし)をしており、強烈でタンニンの強い獰猛さがあって、若いうちは飲む人を遠ざけかねない。とはいえ、サン・テミリオンでとっておきの秘密にしておきたいものの1つである。20年以上の長寿を持ったワインを探している消費者は、スータールを真剣に検討してみるべきである。
一般的な評価
本格的で、伝統的に造られたワインであり、通常は忍耐に報いてくれる。最上のヴィンテージは長期間セラーで寝かせる必要がある。
育 成~醗酵とマセレーションは低温で長期間(1997年の場合で40日から45日間)。時にはマロラクティックが7月まで終わらない事も有り、こういう場合は亜硫酸の添加はしない。熟成は、毎年3分の1ずつ更新されるオーク樽(大きさは数種類。樽木の種類も異なる)で1年。冬の間は澱に触れたままにしておく。
残された記録では1513年から存在するシャトーの様です。1699年J
シャトーの創設年についてはデーターはバラバラですが、1699年のJ
マリーの息子ジーン・
19世紀初頭にH
近年の所有者は、イ
シャトー・スータール詳解 その1 詳解はこちら
シャトー・スータール詳解 その2 詳解はこちら
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