動画でよがる ~ 年末年始、あれも観たいわこれも観たいわ、てゆーか誘惑多すぎじゃね?編⑧ ~ | つっちーの“ひとりでよがって”

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みなさん、こんにちは。
今年で10回目の節目を迎えた動画でよがる年末年始特別編も、いよいよ残すところあと2回となりました。
トリを飾るのは例のごとく、香港その他中華圏映画特集アルヨー。

まず今回ご紹介する作品中、3作品に中国出身のある女優さんが出演しております。
この女優さんは、2012年の年末年始特別編でご紹介したトニー・レオン主演作、「ラスト、コーション」で、トニーとラブシーンを演じ一躍注目を浴びることになりました。

ところがその後、中国本土でのCMやドラマ等一切の出演作品が放映禁止になり、次に出演した映画や香港版アカデミーショーでプレゼンテーターを務めた際の出演シーンが全てカットされる事態となったとのこと。
ウィキペディアによると本当の理由は明確ではないようですが、「ラスト、コーション」での過激な性描写が中国当局の怒りを買ったとも言われています。

その後香港に移住し、マイティ・ソーの男優さんと共演した「ブラックハット」でハリウッドデビュー、さらには韓国映画界の監督さんと結婚しお子さんも誕生したそうです。
そして近年では、中国で視聴率1位となるほどの大人気ドラマで主演を演じたそうで、どうやら中国でも名誉回復しているようで安心しました。

それでは、その女優、タン・ウェイさんの主演作からご紹介します。
長江や黄河の流れのような淀みないネタバレに流されぬようご注意アルネ。

〇スピード・エンジェルス(香港)
レネ・リウ演じる結婚間近の女性が花嫁衣裳を試着中、婚約者が浮気しているとの情報が入り、そのままの姿でラブホの浮気現場に乗り込みます。
婚約者は日本人で、演じるのは北村一輝、浮気相手を演じるのはスキャンダルから復帰したばかりのセシリア・チャンで、レネの親友という設定。
婚約者が浮気、しかも相手が親友ということでレネは当然ブチキレますが、北村は逆ギレしてホテルを去っていきます。
花嫁衣裳のまま車で追いかけようとするレネ、心配して追いかけた妹が後続車に跳ねられ寝たきりとなってしまい、タブルショック。
実はレネは元有名レーサーであり、妹の医療費を稼ぐためにコーチの勧めで復帰を図りますが、いろいろあったためアル中状態に陥りうまくいきません。
一方、コーチは街中でひったくり被害に遭いますが、犯人を追いかけるために乗り込んだタクシーの女性運転手が超絶ドライビングテクニックの持ち主であり、無事にひったくり犯を懲らしめたうえ、彼女をチームへ勧誘することに成功。
このヒロインを演じるのがタン・ウェイで、「ラスト、コーション」では役柄のためか大人の女性という印象でしたが、この映画ではあどけない感じの可憐な印象を受け、とってもキュートでした。
才能抜群とはいえレースは素人であるヒロイン、練習で思うように才能を発揮できず、エースであるレネになかなか認めてもらえません。
そこへ、元々レネのチームメイトだったセシリアがまさかのチーム復帰、期待外れなヒロインに変わりセシリアがレネとペアになります。
やがて大会の記者会見が開かれますが、北村率いるライバルチームの会見で、セシリアが北村チームの一員として登場するという仰天展開。
荒れるレネですが、この悔しさを晴らすにはヒロインに頑張ってもらうしかありません。
ですが、非道なり北村、ヒロインを怪我させようと車に突撃したり、レネチームのマシンの部品を燃やしたり、大会当日にマシンを運んでいたトラックを襲ってパンクさせ棄権に追い込もうとしたり、スパイにタイヤのナットを緩めさせたり、やりたい放題。
どうせ負けるんだから正々堂々と勝負して負ければいいのに・・・。
さて、アル中から立ち直ったレネと才能をいかんなく発揮したヒロインの活躍により、レネチームは勝利、レネの気分は晴れ、ヒロインはコーチといい感じになります。
一方の北村、セシリアのお腹には二人の愛の結晶が宿っているのですが、「お前のせいだ」とセシリアをひっぱたいたり首を絞めたり、終始一貫ゲス道を邁進。
それにしても、親友の婚約者を略奪するわ、復帰したり裏切ったりでレネの精神をかき乱すわ、スキャンダルから立ち直ろうとしているセシリアにこんな役をあてがうなんて、製作スタッフのちょっとした悪意を感じるのは気のせいだろうか・・・。

〇モンスター・ハント(中国)
CGで描かれた妖怪が、人間の着ぐるみを着ることで俳優さんが演じる人間姿となり、元の姿に戻る際には着ぐるみを脱いでCGの妖怪に戻るという、なかなか斬新な変身シーンを見ることができる映画。
なんでも、中国興行収入歴代トップを記録したということで、その反響からでしょうか、トニー・レオンが出演する続編もできたようですが、レンタル開始されたばかりなので鑑賞するのはまだまだ先になりそうです。
種族間の争いで人間世界の村に逃れた妖怪王妃が、身ごもった王子をお人好しな村長に託して息を引き取ります。
この村長は若い男性ですが、卵の状態の王子を飲まされたため王妃の代わりに身ごもり、妖怪を追って村にやって来た女性妖怪ハンターと行動を共にすることに。
そのうちに産まれそうになり、妖怪ハンターが下半身をのぞき込み出産を手伝おうとしますが、男性なのにいったいどこから産むというのでしょうか?
ま、まさかジュニアの先っちょとか後ろの穴とかじゃないでしょうな??
と心配するわたしをよそに、ピッコロ大魔王さながら、村長は口から妖怪王子を吐き出します。
無邪気で愛らしい王子に、二人も愛情が芽生えますが、人間が妖怪を育てるのは困難、仕方なく妖怪質屋に売ることにします。
しかし愛情が勝り質屋に舞い戻った二人ですが、すでに王子はどこかへ売り払われた後。
タン・ウェイ演じる質屋の女主人は無類の麻雀好きで、王子の居場所を賭けた勝負を挑まれますが、世界でいっとー手ごわいチャンスをものにした村長が勝っちゃいました。
タン・ウェイはここだけのチョイ役、王子の居場所を聞いた二人はさっそくその場所へ向かいますが、そこは妖怪を捕えては料理してセレブ達に振舞うという、闇の高級料理店でした。
王子も料理されそうになりますが、不死身なのか、蒸しても揚げてもチャラ・ヘッチャラです。
料理人は仕方なく、インディ・ジョーンズの猿の脳みその要領で、生きたまま脳みそを提供しようとしますが、そこへ二人が助けにきました。
二人の頑張りと王子のとびきりZENKAIパワーにより、この店の主人である人間の皮を被った妖怪変化もぶっとばし、その野望を阻止することに成功。
やがて、二人は王子を妖怪として生きさせるために、涙をふるって別れるのでした。

〇三城記(香港・中国)
この映画はジャッキー・チェンのご両親の半生を描いた作品だそうですが、映画内ではそのようなことは特に言及されません。
タン・ウェイがお母さんを、ラウ・チンワンという顔の濃い男優さんがお父さんを演じております。
戦時中の、明日生きているかどうかもわからないような状況の中での出逢いと、苦難をともに乗り越えていく様子が描かれています。
映画なのである程度脚色はあるのかもしれませんが、お二人の人生が少しでも異なっていれば、ジャッキーというビッグスターは誕生しなかったわけです。
そのジャッキー、図書館で借りた自伝によると、出生時の体重はなんと5.5kg!!
こりゃぁ規格外のビッグベイビーだ、生まれながらに大物ぶりを感じさせますねー。

〇楊家女将伝 女ドラゴンと怒りの未亡人軍団(中国)
続いて、ジャッキーの製作映画。
昨年の年末年始特別編でよがった「リセット 決死のカウントダウン」もジャッキー製作でしたが、わたしにはちょっと受け入れがたい作品でした。
しかし本作は「スピード・エンジェルス」同様、セシリア・チャン復帰後間もない作品ということも相まって、タイトルからかすかに漂う駄作臭は気にせずに期待感をもって鑑賞したのですが・・・。
むむっ、やたらと涙を流すシーンが多いセシリア、その表情からは泣いているのか笑っているのか判別がつかないが、いったいどっちなんだろう?
それに、以前の作品ではハスキーボイスがとってもキュートだったのに、本作の声はなんだか違うような・・・。
まさか吹き替えっていうことは・・・。
それ以前に映画自体が退屈極まりない・・・。
そんなわけで、鑑賞後はガッカリ感しか残りませんでした。
アカデミー賞は前夜に最低映画を選ぶらしいですが、その中国版において、本作は最低作品賞など数部門にノミネートされたあげく、セシリアは「最も失望させられた主演女優賞」に選出されたとのこと。
その後はほとんど活動していないようですが、彼女のことは大好きなので、ぜひ不死鳥のごとく復活してほしいものです。

今回はここまでです。
次回も引き続き、香港その他中華圏映画特集でフィナーレアルヨ―!