【人手が足りない】
今や、『情報を制することなくして成功なし』と云われる如く、ネットが大きな要素を占める。だから、ネットで取り上げらることを念頭に、どこもかしこも新製品の開発に余念がない。飲食店とて同じだ。投稿による影響は計り知れない。写真映えだけではない。美味しい、といった評価の拡散は、どんなCMにだって負けない。しかも広告費はゼロなのだ。これぞ『お客様は神様です』といったところか。だが例外も・・。
先日、大手の某カフェに入ったときのことだ。新作らしく見た目の美しさからも「美味しそう」以外の何物でもない。つい写真を撮ろうとすると、その時である。「お客様、写真は御遠慮下さい」の声が・・。撮影とはいえ店内を写すのではない。会計を済ませている以上、もう完全に個人の所有物なのだ。それのどこがいけないのだろうか。説明を求めても一向に埒が明かない。
しばらくして店長(らしき人物)がやってきた。事情は知っていたらしく、ならば「誠に申し訳ございません。お客様の仰る通りでございます。どうかご自由にお撮り下さい」になるかと思いきや、そうではない。ただひたすら「当店の事情も御理解下さい」の一点張りである。
意味不明ではあるが困り果てている様は只事ではない。その時やっと分かった。人手がまるで足りないのだ。苦労の末に採用した従業員なのだろう。客の前で叱って辞められたのでは元も子もない。何より、客の一人や二人減ったところで大勢に影響はないものの、従業員がいないことには開店休業に追い込まれてしまう。当人だって地位を失うかも知れない。理不尽ではあるが、ここは従うしかない。今の御時世、どこもかしこも『中間管理職はつらいよ』なのだから。
この人手不足だが、かつてない領域に入ったようだ。バブルに高度成長と、これまでにも深刻な人手不足はあった。だが、その都度地方から集め、それが駄目なら外国人で補えたのも昔話。近頃では外国人ですら来てくれない。理由は「どうして本国より安い賃金で働かないといけないんだ」というから始末が悪い。失われた30年の間に賃金水準すら追い抜かれてしまったのだ。
一部(主にIT関連)では、日本人の初任給が20万円、ASIAN諸国で30万円、中国や韓国人なら40万円、インド人に至っては採用するのに最低でも80万円は必要と聞く。ITだけではない。一般職でも似た傾向にある。何れ、インフラを担う土木、運輸、サービスなど全ての分野に及ぶだろう。それも数年以内に。資金力のあるところはいい。そうでないところは堪ったものではあるまい。
(最早、移民は入国よりも出国過多の時代に)
一昔前、日本人より高い給与を払わないことには外国人すら来ないなんて、どこの誰が想像しただろうか。先進諸外国とは置かれた状況が違う。これが『ニッポンの現実』なのである。これまでの「少子高齢化はAIが救う」や「日本はロボット先進国だから大丈夫」もどこへやら。今現在普及していないことには間に合わないのに。これでは外国人云々の前に日本人が先に外国へ流出してしまうだろう。何れにせよ人類史上初ともいえる主従逆転の社会が形成されようとしている。これでこの国の未来は大丈夫なのだろうか。
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<<<そして>>>
202○年、この国は国籍詐称で溢れた。外国人ではない。純然たる日本人が外国人の名を騙っているのだ。何せ、このままでは食えない。海外からの移民なら、これまでの数倍は稼げる。
偽造業者も大繁盛である。国籍は問わない。日本人以外に成り切ることが重要なのだ。パスポートだけではない。整形手術で顔立ちまで変えた者までいる。もう詐欺は犯罪などとはいってられない。誰もが生きるために必死なのだから。
これが与太話で終えるか、現実になるか、どちらだろう。評論家諸氏の有り難ーい御高説、『少子高齢化はAIが救う』も、IT技術者そのものが外国人頼りであることからして後者にならないことを願うばかりだ。ともあれ少子(高齢)化を放置したツケは限りなく大きい。
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【アッアッアヂー💥】
【この暑い中、タクシーはない。バスも来ない。泊まりたくとも従業員不足で受け入れ出来ないんだとか。仕方なく公園の片隅で野宿でもすれば、あっと言う間に通報されて御用に。これじゃ『観光立国・ニッポン』でなく『観光客虐待』だニャン😹】
「これで、この国も溶けてなくなるんかニャ〜」
「・・・・💦」



