アメリカのインフレ抑制策が凄まじい。昨年までの『ゼロ金利政策』はどこへやら。相次ぐ利上げで金利は瞬く間に3%台に到達。これは米国だけではない。各国共にである。こうした中、日銀は先日の会合で、金融緩和政策の維持を決定する。これで、世界の中で唯一、マイナス金利は日本だけになってしまった。これが何を意味するだろうか。

〈マイナス金利は日本だけに〉
(9月22日/日経紙より)

 一昨日のニュースを見て愕然とした。人手不足に喘ぐ米国では激しい労働力の争奪戦から人件費は上昇の一途にある。年収は、皿洗いで1100万円、犬の散歩なら1400万円にもなるというから驚く。円安による通貨価値の相対的降下だけではない。失われた30年と言われる如く、日本が縮小している間に、アメリカの賃金は50%も伸びているのだ。高度成長下にあるAA諸国ならその比ではあるまい。
(ネットから引用)

 今、日本は労働力の多くを海外に求める。少子高齢化が、その比率を一段と高める傾向にある。でも現実はどうか。賃金水準たるや、シンガポールや中東産油国には遠く及ばない。韓国や中国(都市部)にも抜かれてしまった。そして、タイやベトナム、インドネシアといったASEAN諸国が直ぐ後を追う。インドを中心とした南アジアだって例外ではない。そこに円安が加わるのだ、これでどうして日本に来ようか。小さくなるばかりのニッポン。日本人が先に、これらの国々に出て行ってしまうのではなかろうか。

〈海外在留邦人の推移〉
(外務省データより)

 こうした傾向は今に始まったことではない。バブル崩壊以後から続いていた。昨今は、これに空前の円安が拍車をかける。前述の米国だけではない。中国だって然り。メイドでさえ報酬は日本人の平均年収を大きく上回るのだ。ならば介護や医療の分野は推して知るべしであろう。そして全産業に及んでゆく。最早、外国人就労(の増大)を心配している場合ではない。下記の如く、草刈り場になって、この国から若者が消えてしまうのだから。

【参考/過去記事】


 1ドル180円なら、この国は発展途上国でも下位のグループに成り下がってしまう。エズラ・ヴォーゲルの『Japan as Number One』も昔話。誰が、こうならないと断言出来ようか。

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【益々小さくなるニッポン】

《芋『づる』式に下がり続ける為替相場》
(要拡大/折り鶴が隠れています)

「えっ、鶴は新聞を読まないって・・」

【経済と少子化対策に反省!】

〈反省ざる=ちと古い??〉
(要拡大)

「なんでまたオイラが反省するわけ」

「たまには登場せんと忘れられてしまうじゃろ」

「くやじいー🥴」