プロ野球の巨人戦ほどではないものの刑事ドラマの視聴率が低迷している。二桁番組は僅かしかない。多くは一桁の中位で喘いでいる。放送打ち切りの噂も絶えない。サスペンスドラマの2時間枠は特に酷い。放送開始を20時に切り上げたり、日曜の午前に振り分けたりはしているが、視聴者離れは目を覆うばかりだ。これではスポンサーだって逃げ出してしまうだろう。

 理由は、下劣で、お粗末なストーリーにある。先ずは殺しに始まる。お決まりの捜査会議、聞き込み、取り調べと続き、そして最後に一連のおさらいを延々と30分以上も垂れ流して終了する。警察の日常とはいえ、あまりにもワンパターンではないか。だったら全部見ることはない。最初と途中の数分も見れば十分なのだ。海辺に集合した長い長い『おさらい』に何の意味があろうか。

 視聴率降下には、もっと大きな要因がある。冒頭から残虐な殺人シーンで始まる。それも決まって辺りは血の海である。序盤を盛り上げて視聴者を留め置く作戦なのだろうが、どうも解せない。これとてあまりにも短絡的ではないのか。

 少子高齢化で増え続ける認知症も、高齢者だけの問題かと思いきや、そうでもない。65才以下で発症する若年性認知症から青少年に忍び寄る《デジタル認知症》まである。厚労省は団塊世代が75才に達する2025年の患者総数を750万人と予想するが、これでは済むまい。子供達を含め総数で一千万人(10人に1人)に及ぶかも知れない。

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《デジタル認知症》

 認知症と聞くと高齢者がなるものと思いがちだが、若者の10%以上に記憶力の低下が見られるという。原因は、スマホといったデジタル機器の過度な依存であり、自分の頭で考えたり記憶したりすることをやめてしまうことで起こる認知機能の低下にある。

 さらに重度になると、脳内での快楽物質であるドーパミンが過剰分泌され、脳内のホルモンバランスが乱れてダメージを与えることから認知症に至る。

 現在、日本人の4600万人に認知症の恐れがあり、こうしたデジタル認知症の青少年(10代から)への拡大が懸念されている。

《認知症患者の推移》

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(これは65才以上の高齢者が対象で若者は想定していない。もしこれにデジタル認知症まで加わるならどうなってしまうのだろう)

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 認知症も進行具合では現実と非現実の境目を難しくする。殺しの場面では錯乱すら招きかねない。子供も然りで、少年犯罪を過激なゲームの影響とする評論家は多いものの、ならばTVはどうなのか。ゴールデンタイムでは連日連夜、人が殺されているのだ。それも惨殺シーンばかりではないか。これだけ見せつけられればマヒしない方がおかしい。誰が家族団欒で見たいと思うだろうか。

 かつて青少年の教育上、相応しくないとして、TVから過度なエロ・グロシーンが規制された。深夜番組のみならず、銭湯で裸体シーンの多いことを理由に、「おかみさん時間ですよ」といったホームドラマまでが問題視された。それがどうだ。殺人だけは益々残忍になって、お茶の間での凶行が繰り返されている。

 刑事ものであり、捜査1課を題材にする以上、殺人は避けて通れないのも分かる。作者の意向もあるだろう。だが、これではサスペンスドラマではない。視聴者が、年寄りや子供達に見せたくない番組の筆頭であることを知って作り続けるなら、これは警察を扱うドラマではない。

 警察の職務は多岐に渡る。かつての主流でもある所轄を舞台にしたドラマでは、様々な事件と人間模様を描いて、高い視聴率をとっていた。ただ単に殺人事件だけを追い求めるなら視聴者はさらに離れてしまうだろう。殺人ありきで“犯人が主役”の低俗ドラマなど誰も見ないということだ。

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《極小折り紙》

(崖っぷちの日本)

(左端は大豆)

「人間社会はコロナコロナで大騒動なんだと。お前も密象には十分に気を付けんとな」

「父ちゃんのような偉い政治家は国民に隠れてワクチンを打っているから大丈夫なんだよね」

「ん、バレバレ??」

「ゾウ~😱・・🐘🐘」