昨日、小笠原近海で発生した巨大地震は震源が590kmと深発だったために事なきを得たが、地下浅くだったら大変なことになっていただろう。マグニチュード8.5は東日本大震災に次いで大きい。その破壊力たるや凄まじいはずだ。

日本列島は随所で大津波に襲われていた。遠方の地震とはいえ、関東大震災はマグニチュード7.9だったことからして、その破壊力は計り知れない。だが、ここで問題が残る。それが西之島だ。

西之島は海底火山で度々話題になる。昨年来の噴火でも面積を拡大し続け、今や東京ドームの60倍近くまでになり、本島と合体して更に膨張している。この西之島は底辺30kmで高さ4000mに及ぶ巨大な火山だ。

昨日の地震は、この領域の真下で起きている。富士山の直下で有感地震があるだけで大騒ぎになるが、西之島の下では巨大地震だ。かなりの深発とはいえ、この影響は深刻なのではないか。

先述したように、トカラ列島の火山噴火では西日本の縄文文化を壊滅させた。神戸大の研究グループでは、同様な噴火で、日本列島だけで一億人の犠牲者が出ると予測する。

西之島は東京の1000km南に位置する。トカラ列島はそれより遠い。万一、西之島で巨大噴火(スーパーボルケーノ)が起きれば東京などひとたまりもないということだ。

今回の深発地震590kmが安泰なのか危機なのかは誰にも分からない。だが、いつだって自然は虚を衝いて襲ってくる。最短には浜岡原発がある。あるにせよ、せめて30年は待って欲しいものだ。