人類の進化の過程で食料生産の技術革新が重要な役割を果たしています。サルはその食料集めを採取狩猟に依存しています。人類も1万年前までは基本的には採取狩猟民族として生活していたと考えれます。全人口が500万人を超えると採取狩猟では食料不足に陥ったと推定されます。

そして、農業を始めるようになって、人口は飛躍的に増加したと考えられます。四大文明時代には数倍になったと思われます。この農業技術が現生人類(ホモサピエンス)の繁栄の基本を形成した事になります。さらに農業技術は灌漑などの土木技術意と相まって人口を増大させていきます。モンゴル帝国時代には推定でも2億人を超えたとされています。

さらに、農業に革命を起こしたには肥料、特にアンモニアの固定化が成功すると人工肥料が増産されて農業生産力は著しく上がります。さらに産業革命後の移送手段が発展すると食料運搬が容易になり、人口は70億人にまで増大します。

しかし、農地に依存する現在の農法ではその生産に限界があります。現在LEDを用いた植物工場が実用化されていますが、本来は葉緑体を合成して光と二酸化炭素から直接デンプンを光合成できる人工作物が可能にならない限り、植物生産分野での技術革新は完成しない事になります。

いかなる不毛の土地でも食糧生産が可能になってこそ、究極の農業技術と言えると思います。食糧生産の未踏技術はこうした葉緑体の人工的な製造が可能になってこそ実用段階になったと言えると思われます。