武道の極意として、「先の先(せんのせん)」、「後の先(ごのせん)」という言葉があります。
これらの言葉ですが、空手、剣道、合気道など、武術により若干その言葉の意味が違ったり、また流派や、人によって、その定義が違ったりしています。
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私が調査した結果、一番しっくりくる定義は次の通りです。
「先の先」-相手に攻撃の態勢が整わない、あるいは整わせないようにさせ、先んじての攻撃。
「後の先」-相手に攻撃をさせ、相手の攻撃を捌くと同時に反撃をする、あるいは相手が攻撃を仕掛けてきたときに、それよりも強く、素早く出て極める攻撃。
さらにもうひとつ、「先々の先」という言葉があります。
「先々の先」-相手の気の起こりを捉えること。相手が攻撃をしようと思った瞬間の気の動きを捉えることで、気の出合を取ること。「先の先」との違いは、相手の物理的な動きではなく、気の動きに先んじることである。
この、「先々の先」だけは、ある意味、達人の領域の話のように思えますね。
しかし、これができるように鍛錬を積むのが、道を究めようとする武道家のような気がします。
そこが、武道がスポーツではなく、「道」である所以なのかもしれません。
将棋においては、「先の先」と「後の先」しかないように思えますが、攻めようという気持ちを読み取るという意味では、もしかすると、「先々の先」もあるのかもしれません。将棋は戦略が大事なので、守ろうと思って、準備しても、駒の配置上、すでに守っても手遅れな場合がありますしね。
相手はこのポイントを攻める気があるのか、このポイントを守る気があるのか、そこを察知する必要があります。相手の戦略を読み取って、気配を感じ取る必要があります。
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「先の先」や「後の先」は、戦争でも使われる言葉ではあります。
ビジネスでも使えそうな言葉ですね。ビジネス戦略とかで。
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ではまた。
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