僕らが事務所に入った次の年に、キングオブコントは始まった。

2008年だ。

オンバトや他のテレビにも行かせてもらい、それなりに露出はしていたので、マネージャーからはちょっと期待されていた。

「最低でも準決勝ぐらいは行ってほしいな」

なんて言われていた。

オンバトは勝負の大会だが、賞レースでのネタというのにとても頭を悩ませた記憶がある。

僕はこの感じでいつも失敗してしまう。
単純にウケるネタをやればいいのに、深読みし過ぎて、裏をかこうとしてしまうのだ。

実際誰も経験した事のない大会に、みんな困っていたと思う。

そして僕は、顔いじりするネタを避けたのだ。


一回戦、たしか東京FMホールだったかと思う。

違うかな?


ネタのウケは、ややウケ、ぐらいなもんだった。
結果は当然、一回戦落ち。

僕らのキングオブコントは、苦い思い出から始まったのだ。


翌年、2009年のキングオブコントは、三回戦まで進んだ。

今でも「三回戦のネタ間違えたな〜」と思っている。
出し惜しみした結果、三回戦止まりとなった。


そして2010年のキングオブコント、僕らは初めて準決勝へと進んだ。

この頃のキングオブコントは、準決勝で敗退した芸人が審査員を務めていた。

なんかそれだけで、キングオブコントにぐわっと関われた気がして興奮したものだ。


準決勝は出番2組目だった。
ネタは山崎が実は宇宙人で、星に帰らなきゃいけないと言い出すと、「しっくり来ないな〜。北澤がその方がしっくり来るな。」
というネタだ。

ネタはかなりウケ、なんで決勝行けないんだよ、と思ったりもしたが、今考えると行けないと思う。

やっぱりテレビ映えするネタではないのだ。

ちなみにこのネタ、オンバトでは445キロバトルだった。

僕らはこの2010年から、三年連続で準決勝に進む事が出来た。

最後2012年のキングオブコントの話は、またそのうち解散の話の中で登場する事になる。


ちなみにトリオ時代M-1は一回だけ出て、一回戦落ちで、こりゃ漫才は向いてないな、と思った。


さすさす。