ボクの病気のことは学校の友達はもちろん、ジムの人にも話したことは無かった。
この頃も病気であることで普通の人より劣っているような劣等感が自分で壁を作っていた。

プロになることも考えて始めたボクシングだが、
トレーニング中にも度々痛む足の不安を払拭することはできないまま第二の挫折をすることになる。

日々の走り込み、柔軟運動、筋トレ、サンドバッグ・・・。
やはり本格的にやるにはボクの足には負担が大きかった。というよりは痛みが出る度に気持ちにブレーキがかかり、なんともやりきれない中途半端なものになっていた。
でもホントに身体を動かすことは好きだったから
辛かった。
痛むままに通うジム。まともにトレーニングもできない。
だんだんとジムへの足は重くなり、

そうしてボクはボクシングを辞めた。