ん?
んんん?
日増しに変貌していくその姿。
怪奇現象である。
それは我が家の玄関にある白い籠。
郵便物がタタキに散乱するので、郵便入れ
の下に、
フックでひっかけてある。
はじめは、ちょっとほつれてきたな、と思っていたのだが、
取っ手のところが、もう笑っちゃうくらいほどけてきて、私は気づいた。
「りんちゃん、これ、りんちゃんやったの?」
例によって、すっとぼける我が愛猫![]()
気づくのが遅すぎる私に眉をひそめている諸兄に告げたい。
我が家の玄関と廊下の間にはガラスの引き戸がある。
そう、愛猫の『天下とるりんちゃん
』は、それを開けることができる。
帰宅して、そのガラス戸がちょこっと開いてたりするたび、
「ここ開けちゃったの?だめだよ」とやさしくたしなめてきた。
そのかいあってか、この夏、
玄関ガラス戸ちょこっと開きはみられなくなっていた。
なので、りんちゃんの仕業とは思いつかなかったのである。
しかし、短期間でこうまでぼろぼろになっていくのは、
籠の老朽化とは言い難い。
りんちゃんが、ガラス戸を開け、籠まで跳びつき(高さ約70cm)、
ぼろぼろにし、降りて、ガラス戸を閉めていたのだっ!
そうとも知らず、だんだん壊れていく籠を不思議そうにみつめる私を見て、
りんちゃんは陰でさぞ笑っていたのだろう。むかっ
でも。
すごい![]()
「りんちゃん、いつから閉められるようになったの?
どうやって閉めてるの?見せて」
やってた毛づくろいを中止して、すたすたと向こうへ行く愛猫。
怒る気よりも、その後ろ姿に畏敬の念がわいてくる。
♪しめるー しめるー しめるー いろん。。。
新しい替え歌を、陽気に歌いだす私であった。

