令和5年度関西学生野球連盟春季リーグ戦/第5節/対関大戦/於・ほっともっとフィールド神戸


2回戦


立命館110000001=3

関 大001000010=2

 

試合を作った先発長屋

 大事な1回戦を落とし、後が無くなった立命館は先発に長屋竣大(産3)を送り込んだ。この日は初回から変化球を中心に投げ、6回1失点と試合を作った。試合後、「本調子ではない中で、変化球を使ってうまく交わそうと考えていた」と語り、考え通りの結果であった。

先発の長屋

 

 7回からは、有馬伽久(産1)が1回戦に続き登板。8回に四球などでランナーを抱えたところで谷脇弘起(産4)に交代。1回戦の先発から連投ではあったが、エースの底力で1点に抑えた。試合後有馬は、「予想していた投げるタイミングよりも早い登板となったため、準備不足があったかなと思う」と試合を振り返った。高校時代は先発が主であったため、途中登板での準備が課題となった試合だった。

途中から登板した有馬

 

連投となった谷脇

 

開幕から好調が続いている打線

 一方、攻撃は初回から活発だった。四球などでチャンスを作り桃谷惟吹(産4)の内野安打で先制。うまく打線を繋いだ結果だった。2回にも星子海勢(産4)の右安打や四球で1アウト満塁とすると、表悠斗(産4)が犠飛を放ち1点を追加した。そして、同点に追いつかれた直後の最終回では、この日安打が無かった4番の西村唯人(文4)がタイムリーを放ち、これが決勝点となった。

 

リーグ戦活躍中の表

 

(記事、写真:高坂めぐみ)

 

3回戦

 

関 大123000000=6

立命館001000010=2

 

3連投の谷脇。粘りを見せるも・・・。

 関大との最終ラウンド3回戦。先発マウンドには3連投となる谷脇弘起(産4)が上がった。初回、先頭打者をテンポよく追い込んだようにみえたが、その後粘られ四球を与えた。続く打者に対しても2ストライクとしたが、エンドランを決められ、一死2、3塁となる。立命館は前進守備を敷かなかったため内野ゴロの間に先制を許した。2回にも先頭を内野安打で許すと、バント処理の失策が絡み、その後適時打を浴びてさらに2点を失った。3イニングス目の谷脇は、スライダーが抜けるなど出力が落ちたような投球となった。5番打者に本塁打を浴びたところで2番手荒井豪太(産3)に交代。谷脇は、連投の疲労感を隠し切れず、無念の降板となった。荒井もその直後の打者に本塁打を浴び、さらに1点を献上した。

タイムを取り話し合う谷脇、星子、後藤監督

 

好投手金丸を捉えた!

 打線は二巡目から関大先発の金丸夢斗(3年・神港橘)を捉えはじめた。星子海勢(産4)の右前打を足掛かりに、2番表悠斗(産3)が左適時二塁打を放ち、1点を返す。5回途中で金丸が右膝の違和感でマウンドを降りる。ここで代打南谷雅貴(産3)が四球を選び、無死1、2塁の好機をつくる。しかし、続く代打の野夫井真都(産3)が初球を引っ掛け、ダブルプレーに打ち取られ、この回を無得点で終えた。なんとか一矢報いたい立命館は、8回裏、3番竹内翔汰(営3)のリーグ戦第1号で1点を返す。最終回、浅野彰久(産3)、加藤優翔(産2)が安打を放ってチャンスをつくるがあと一本が出ず、敗戦となった。

本塁打を放った竹内

 

 試合後、星子主将は「序盤の6失点が痛かった。早い段階で点を取れれば良かった。谷脇はブルペンでは悪くはなかった。3連投が初めてだったので、それが出てしまったと思う。まだ優勝がなくなったわけではないので、ここから4連勝できるようにしたい」と語った。

指示を出す星子

 

 この試合で後藤監督はベンチ入り全ての選手を使い切る采配をした。そして、昨日の谷脇の救援もさることながら、今日の先発マウンドもエース谷脇に託した。2回戦での攻撃陣の反発力と投手陣の粘りは素晴らしいものがあった。しかし、この試合での敗戦は点差以上に関大に実力の差を見せつけられた試合となった。創部100年目のメモリアルイヤーに初の全国制覇を成し遂げるためには、まだまだこんな所で諦めるわけにはいかない。天王山の関大戦で勝点を落としてしまった以上、残すはもう4連勝しかない。立命館ができることは目の前の1試合1試合を一つずつ勝っていくことだ。2週間後の関学大戦に向けて気持ちを入れ替え、次こそ圧倒して勝ってほしい。

 

(記事:井守裕太、写真:井守裕太、高坂めぐみ)