「あのさ、ボク、急いでいてね、
買う物は『これダケ』だから、
前に入れて貰って良いかなっ⁉」
私の前に堂々と横入りした「オジさん」に向かって、横から突然「ニイさん」がそう声を掛けて来た。
と言うか、その「ニイさん」も既に
『横入りする気満々』
…と言う態度というか、もう身体を半分「オジさん」の前に割り込ませていたのだから。
「…あ、ああ、ああ、どうぞ…」
…「ニイさん」の迫力?に負けて?そう答えた「オジさん」。
いや、彼が「素直に」そう答えた理由はもう一つあった。
だってその「ニイさん」は「黒人」だったから。
『マイノリティー内のマジョリティー』
…と言えるコノ国の「黒人」は、正直私でも「扱い」が難しい。
誤解を恐れずに言えば
特に公共の場で自分の思い通りにならない時には
『マイノリティー』であることを振り回す。
=『人種差別』だ!
…と騒ぎさえすれば自分の思い通りになる、という態度になる人が一定数……結構な数……いる、と思うのは私の実体験から。
(もちろん「全部が全部」とは言ってませんよ💦)
それでも私だったら
「デカイ顔するな!
私だってマイノリティーだ!」
…とやり返すことが出来るが、白人の場合は「無自覚人種差別主義者」であればあるほど、こういう場面に黒人に強く出られると急にシオらしくなる。
とにかく。
「オジさん」の許可?を受けた「ニイさん」、自分の引き籠から買い物の品を取り出して並べ出した……が。
…ハッキリ言って私から見れば
『これダケ』
…と言った割にはちょっと多くね?……と言いたくなった。
サンドイッチのようなものと飲み物……『ダケ』ではなく、お菓子やら果物やら、小さな籠一杯分はあった。
多分彼の「お昼」を含めた買い物で、仕事中の昼休みだからとにかく早く済ませたい、というダケだったんじゃないだろうか?
そして、私はソレを観てまた笑ってしまった。
だって、その時の私の買い物は
「絶対その日のうちに欲しかったもの」
と
「見てたまたま思い出したもの」
の、まさに2点『ダケ』だったのだから!