別に大したことではないのですが、来日していたグルジアの外相が「グルジアという呼び名は、ロシア語読みだから止めてくれ。」と申し入れてきたことが報じられていました。かつて、これについては書いたことがあります(ココ )。
たしかに、ロシア語では「グルジヤ」くらいの感じで発音するんだったと記憶しています。ただ、「今、ロシアと関係悪いんだから、そういうロシアの神経を逆撫でするようなことはしなきゃいいのに。」と素直に思います。これを聞いたロシアはまたグルジアに嫌がらせをするでしょう。
かつて書いたエントリーでも述べたように、元々何らかの理由であの地域が「グルジア」、あるいはそれに類する呼ばれ方をされていたのが、あれこれと派生していき、英語読みでは「ジョージア」になったというのが素直な考え方なんじゃないかと私は思うので、あまりそういうことでゴネない方がいいんじゃないかなとも併せ思います。
ただ、たしかにグルジア語ではあの国は「サカルトヴェロ」と呼ばれます。恐らくはこれが一番正統かつ正しい呼び方なんでしょう。外国が勝手にグルジアと読んでいるだけで、自分達の思いを尊重してほしいという気持ちは分からんではありません。私は少し偏屈なので、自国について今でも「ジャパン」、「ジャポン」、「ハポン」・・・と呼ばれると、「本当にそれでいいんかいな?」という気がする人間なので尚更です。
アフリカに「コート・ジボアール」という国があります。英語で言うと「アイヴォリー・コースト」、日本語で言うと直訳して「象牙海岸」です。最近、この国は自国意識を非常に強めてきた結果、「どの言語においても『コート・ジボアール』が正式名称であって変な訳し方をした上で呼ばないでほしい」という申し入れをして、それが受け入れられてきています。今回のグルジアはこれと似ていますが、反ロシアの意味合いが強いだけに複雑ですね。
なお、グルジア同様に、「外国から勝手に付けられた名前で通用しているけど、本国では全く違う読み方をしている」国というのは結構あります。明らかに「違う」と分かっていただけるものを挙げてみます。
● クロアチア → フルヴァツカ
● アルメニア → ハヤスタン
● アルバニア → シュチパリア
● エジプト → ミスル
● ハンガリー → マジャルオルサーグ
それぞれが、「おれ達の本当の名前で呼べ」と言い始めると大変ですよね。欧米中心の世界観を転換するという意味において面白いとは思いますけど。
まあ、グルジアが「ジョージア」になると色々と誤解を招くでしょうし、「サカルトヴェロ」にするとこれは日本だけに留まらない動きとなるでしょう。そこまでグルジアの外相が想定して話したとは思えません。恐らくは全く具体的な形で結実しないでしょう。