ミッションを規定するものとしてのいわゆるミッション・ステートメントは、Tシャツに似合う簡潔なものにしなければならない。
それは、何を、なぜ行うかを表すものである。
いかに行うかを表すものではない。
ミッションは大きくしなければならない。
無限大でさえなければならない。
しかも、直ちに行動に結びつくものにしなければならない。
「私は貢献している」と誰もが言えなければならない。
したがって、明確でなければならない。
人を行動に駆り立てなければならない。
全員が、「そうだ。これが私が憶えられたいことだ」と言えなければならない。
ミッションを成果に結びつけるには、機会と能力と意欲が必要である。
ミッション・ステートメントとは、これら三つの要素からなるものである。
まず、組織の外を見る。
組織の内からスタートして、手持ちの資源を投入すべき場所を探すようでは、支離滅裂となるだけである。
気になるのは、昨日のことばかりである。
あらゆるものが変わる。
ニーズも変わる。
したがって、すでに起こったものを探さなければならない。
機会となり、問題となるものを見つけ出す。
上げ潮によって上がるだけであるならば、下げ潮によって下がるだけであることを認識する必要がある。
未来を予期し、未来を創造していかなければならない。
もちろん、全能ならざる身の人間としては、完璧を期することはできない。
しかし、だからこそ、機会を求め続けなければならない。
最新の知識、状況の変化、競争の状態、資金的な状況、埋めるべきギャップを知る必要がある。
病院は靴をつくらない。
授業をしない。
病人の面倒を見る。
しかし、力の入れ方は変わっていく。
今重要なことも、間もなく重要ではなくなる。
問題でなくなることさえある。
人と能力に限界があるなかで、どこに力を入れ、成果をあげるかが問題である。
何を成果とし、何を活力の源とするか。