- 私の家では何も起こらない (幽BOOKS)/恩田 陸
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この家、あたししかいないのに、人がいっぱいいるような気がする……
ようこそ、丘の上の幽霊屋敷へ。
美しく優雅なゴーストストーリー。
小さな丘の上に建つ二階建ての古い家。
この家では、時がゆっくり流れている。
幽霊屋敷に魅了された人々の記憶が奏でる不穏な物語。
巻末に驚きの書き下ろしサイドストーリーが!
こんな夕暮れ、あたしはデジャ・ビュを見る。
アップルパイが焼けるキッチンで殺しあった姉妹……
近所から攫ってきた子を解体して主人に食べさせていた料理女……
床下の動かない少女の傍で自殺した殺人鬼の美少年……
ようこそ、恩田陸の幽霊屋敷へ
――――― 帯より
個人的評価 : ★★★☆☆
4つ寄りの3つ。
殺しあった姉妹、自殺した美少年の殺人鬼、
新しくやってきた住人の作家、幽霊屋敷マニアなどなど、
色んな人たちがそれぞれ幽霊屋敷に抱く想いだとか
そこで起きたことだとかが順番に。
新しい住人のために修繕にやって来た大工の親子と
そこにずっと長いこと居る住人(?)たちとの関係が好き。
大工のお父さん、カッコいいな。
「驚きの書き下ろしサイドストーリー」は無くても良かったような……。
個人の好みの問題ではあるんだけど。
私の理解力の問題か?
確かに舞台は「幽霊屋敷」で人間でないものもたくさん登場はする。
料理女の件あたり特に想像したくもない光景や状況も描かれてはいる。
なんだけど、恐怖も気持ち悪さも控えめ。
全体的に低温で淡い雰囲気だからだろうか。