- ガラス張りの誘拐 (角川文庫)/歌野 晶午
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「私は断じて愉快犯ではない」―――
世間を恐怖に陥れている連続婦女誘拐殺人事件。
少女惨殺の模様を克明に記した犯行声明が新聞社に届けられた。
ところが、家族や捜査陣の混乱をよそに、
殺されたはずのその少女は無事戻り、犯人とされた男は自殺、
事件は終結したかに思われた。
しかし、事件はまだ終わっていなかった。
捜査を担当している佐原刑事の娘が誘拐されたのだ!
しかも、犯人は衆人環視のなかで身代金を運べと要求する……。
犯人の目的はいったい何なのか?
刑事たちを待ち受ける驚天動地の結末とは!?
偉才が放つ奇想のミステリ!
――――― 裏表紙より
個人的評価 : ★★★☆☆
どう展開していくのか、どう話をまとめるのか、
それが気になったのと文章自体は読みやすいのとで
時間はそんなに掛からずに読める。
けど、犯人が出してきた要求が面白かっただけに、
(おまけに“驚天動地”なんてあおられて期待しただけに)
最後は「あれ?」って思ってしまう。
第二の事件→第三の事件→第一の事件、
という順に書かれていて、
それぞれが繋がった瞬間には「へぇ」と思うんだけど、
誘拐事件の真相がイマイチ…と思えてしまって残念。