倉敷管弦楽団第44回定期演奏会
今回は異例の復興支援コンサートとなりました。

豪雨の被害に遭ってしまい、今回の演奏会に出られなかった団員もいます。
でも、復興への願いを高らかに響かせよう!
そんな想いでコンサートに臨みました。

コンサートの幕開けは、弦楽による、バッハのアリアを献奏という形で演奏。
私は舞台袖で聴きました。
しっとりと心に染みてきて、音楽が乗せてくる何かの強さを感じました。
濁りのない、結晶のようなモノ…
太古の昔からこんな風に、音楽は人間の感情に寄り添って、煌めくものを生み出してきたんだろうな…
感じる人と感じない人がいるだろうけれども。

献奏が終わり拍手はいただかず、プログラム本編へ。
チャイコフスキーの組曲3番。
今回この曲の曲目解説を書かせていただきました。
日本ではあまり演奏されない、けれども隠れた名曲…と高谷光信氏のご推薦をいただいた曲。
資料は少なかったのですが、チャイコフスキーの人生を見つめ、そしてこの曲の魅力に耳を澄まし、言葉を搾り出しました(苦笑)

そのお陰か、この曲大好きになりました!
高谷先生の熱のこもった指揮にも触発されっぱなしで、全力で吹ききった本番でした。
吹きながらなんだか感動しちゃって、
あぁ、これでこの曲演奏するの最後なんだ…と思うと、寂しさを感じるくらい。

美しくエレガントなメロディーは、本当にチャイコフスキーの素晴らしい魅力。
風景、自然の美…私達は普段、どれだけその美しさに気付いているだろうか。
美しい情景が見えてくるメロディー…
そして哀愁や希望、エネルギッシュな民族の踊りに込められたパワー‼︎
本当に素敵な曲に出会わせていただきました。

2曲目は、ベートーヴェンの交響曲第3番「英雄」
私は吹かずに客席で聴きました。
大曲2曲を吹ききったメンバー、頑張った‼︎
終演後のフルートパート。
私は一曲だけだったので、既に着替えておりますが。

こういう状況ではありますが、600人を超えるお客様がご来場くださったとのこと…
倉敷市への募金も、たくさん集まったそうです。

皆さん、それぞれに色んな想いを抱えていると思います。
県外からも、たくさんの方がボランティアに来てくださっているそうです。
酷暑の中の復旧作業…
どこから手を付けたら良いのかわからない。
一向に目処が立たない。
人手が足りない。
…そんな声を聞きながら、ボランティアに行きたいとは思っていても、体力に自信がない人もたくさんいると思います。

自分にできることは何か?
まだまだ長丁場となる復興です。

打ち上げで、高谷先生と話しました。
大阪も先月の地震の後の復興はまだまだ…と。
各地で、それぞれの悩みを抱えている。。。
そんな中、大阪から倉敷まで来て下さった方もたくさんいらっしゃったそうです。
「倉管は復興の役目を背負ってしまったと思う。
時間はかかるけれども、やっていかなくてはならない。」
先生のお言葉が重く、そして強く響きました。
木管楽器のメンバーと高谷先生。


ご来場くださった知人によると、美観地区は信じられないくらいに人がいなかったそうです。
観光客で賑わっていた美観地区…
倉敷を元気にしていかねば‼︎
美しい景色が、今までより美しく賑わう日が来ることを願って!

そして、お越しくださった知人(宮本さん)からの差し入れはステキな手書きのイラスト付き。
音楽に力をもらっている私達は、その力を広く響かせていこう‼︎
明るく響かせていこう‼︎