オー・ヘンリー的な | リモコンのブログ

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早く起きすぎたからもうひとつ書くぞ。
Oヘンリーっていう短編小説書く人知ってますよね。小学生ぐらいによく読みませんでしたか。僕けっこう好きだったんですよね。
哀しい話が多いんですよね。「最後の一葉」なんか有名ですね。
僕は、貧しい画家の青年とパン屋の娘が出てくる話が好きです。青年はパン屋にきても何も味のついてない切れ端みたいなのしか買わなくて(もしかしたらもらってたのかもしれないが忘れた)、パン屋の娘は青年に好意を持つようになってくると、なんか青年のためにしてやりたいと思うようになり、こっそりパンにバターを入れてあげた。きっと娘は、部屋に帰った青年が思わね心遣いに喜ぶ姿を想像していたことでしょうね。

ところが、しばらくして青年はパン屋に怒鳴り込んできます!
「なんてことをしてくれたんだ!」

実は青年は、キャンバスに描いた絵の消しゴムとしてパンを使ってたのでした。
絵は、バターでめちゃくちゃになってしまいました。

娘の好意が裏目に出てしまったのです。
善意が必ずしも人を幸せにするとは限らないというこの話は、子どもが読むのにはよくないと思うかもしれませんが、それは違います。もちろん、あんまり知らない人にやさしくしちゃだめという教訓として読むのも大きな間違いだと思います。そんなこと考えるのはショボい大人の一部だけです。


すくなくとも僕は、初めて読んだ小学生の時も今も、この短い悲劇を読んだ後で心に残るのは、パン屋の娘の純粋さです。哀しい気分にはなぜかならなかったですね。パン屋の娘が可哀想というよりも、こんな人がいないかなあって暖っかい気持ちになりました。

ちなみにオー・ヘンリーで好きな作品は、「ラッパのひびき」と「二十年後」です。