​息子に伝えられること



息子に教えたい事は

とにかく沢山あるのだけれど


偏見や固定観念を強く持たない

と、言うものがある


理由は単純に

生きやすいからなのだけれど


心の奥底に

自分が偏見に合ってきた


と、言うのもおそらくあって


中学1年生の夏休み

私は生まれてはじめて髪を染めた


バービーが好きだったし


あゆが流行っていたから

真似して金髪にしたのだけれど


今思えば

唯一の反抗だったのかもしれない


私はいつも自分を見て欲しかった


見た目がギャルと言うだけで

凄く偏見を受けた


やっぱりシングルマザーの子は

グレるんだと噂された


だけれど

私は学年で5番以内の成績だった


数学はほぼ100点だったし

美術と家庭科はいつも5だったから

成績は悪くなかった


高校に行くのを諦めた頃

私はすっかりバイト三昧だった


奨学金を借りる事を

やめた理由はいくつもあって


返せるだけの職につくためには

大学も必要だと思った


高校と大学のダブル奨学金は

到底払えないし


だからといって高卒は

中卒と大差ないと考えたから


高校へ行くのは諦めたのだけれど


社会に出てから

最終学歴を聞かれて答えると


やっぱりね

と言う返事だらけだった


見た目だけで不良として扱われ


行きたくても諦めた高校は

行けなかったんだと言われ続けた


でも、面倒だから言い返さない


生い立ちから話したところで

同情してくれと言うようなものだし


なんかごめん

と言う空気がとにかく嫌いだった


本が好きだと言えば馬鹿にされる


中学の頃、大好きだった友達は

図書委員の子だった


教えてくれたどの本も面白かった


でも

親御さんが心配するといけないから


いつも誰も居ない日だけ遊びに行った


料理が出来ると言えば

モテようとするなと笑われる


母が何も出来ないから出来るだけだ


タトゥーが入っていそう

性病を持っていそう


言われた酷い言葉は数知れない


学校で成績がトップになっても

毎回リレーの選手に選ばれたとしても


絵がコンクールで表彰されても


営業職で成果を出しても

キャバクラでNo. 1になっても


どれもズルだと疑われた


その点、blogは

文字だけで人柄を想像させるから


沢山の人が仲良くしてくれる


私の身なりを何も知らないから

偏見からスタートしない


ただ、自分を見られるのが怖くもある


これまで通り

仲良くしてくれるのだろうか


そんな不安が時々、私を襲う


昔黒かった肌は白くなり

金髪は黒髪になった

短くなったネイルと低いヒール


何もかもが変わったけれど

なんとなく抜けない元ギャル感は


きっと顔立ちのせいだと思う


それでも今は

沢山の人たちに囲まれている


優しさが連鎖して

心がポカポカする日もある


でも

きっとこれからも偏見は続く


そんな世の中だから


だからこそ息子は

そちら側にならなくて済むように

伝えていきたい


デリカシーを持って損な事はない


家柄や見た目だけで

決めつけない人になってくれたら

私は凄く嬉しい


ただ、見た目通りの人もいるから

人を見る目は必要だけれど


まず

見た目のイメージをつけるのではなく


話してみて決めて欲しい


普通と違っていても

だから何なんだと思って欲しい


でも、これはあくまでも

私の願望だから

息子がどう育つかはわからない


それでも教え続ける事が

唯一、私の出来ることなのだから


諦めずに伝えていきたい


ちゃんと

中身を見て判断できるように


人間関係を築いて欲しいな