2010年2月 【福岡県・太宰府天満宮】
寺社満足度評価:☆☆☆
1.歴史
○ 太宰府天満宮は、菅原道真の墓所の上に社殿を造営し、道真の霊を奉祀する神社。
○ ここに墓所が置かれた理由は、道真の遺骸を牛車に載せて運んだところ、ここで牛が伏して動かなくなったため。(太宰府天満宮は、大宰府政庁にかなり近い。通常、(忌みとされる)墓所はもっと外れたところに建てられるのが普通だから、このような墓所の造営理由の言い伝えが残っているのだろう)
○ 道真は、死後、復権し、「天神」とされた(周知のように、死後、京都に道真の祟りとする出来事がいろいろ起きたからと言われる)。
2.菅原道真の業績
○ 低い身分から能力・人格で右大臣まで昇りつめた人だから、業績はいろいろあるが、特筆すべきなのは、遣唐使の廃止によって国風文化の隆盛が加速したこと、また、学者として国史の編纂に力を注いだことであろう。
3.飛梅
○ 訪問したのが、2月下旬だったので梅が見頃だった。道真といえば、この飛梅。おなじみの、
「東風吹かば にほひおこせよ 梅の花 あるじなしとて 春な忘れそ」
○ この梅に因み、「梅が枝餅」など有名。→ただし、和菓子ならば、天満宮参道にある「梅園(ばいえん)」という老舗和菓子屋の「うその餅」や「飛梅」などの方が絶対オススメ。(一応、表千家家元で茶道修業をしていた身ですので、偉そうなことを書いてみました。)
(天満宮入り口近くの観光協会の方が、ここを薦めてくれました。)
○ 写真下:天満宮境内にある飛梅の碑と梅。
4.大宰府政庁
○ 近くにあった大宰府政庁も行ってきました。こちらも梅が美しい。
○ ここは、古代、最大の地方役所として九州諸国を統括し『遠の朝廷』と呼ばれた。現在残る礎石は、藤原純友によって焼き打ちされた後のもの。
○ 古文書においても両方の字の混同がみられるそうで、どちらでもよいらしい。(現地では、天満宮には、「太宰府」、政庁には「大宰府」と使われている例が多かったのでそれにしたがった。太宰府観光協会のパンフもこのように使い分けている。)
○ ただし、地名・市名としては、「太宰府」と正式な行政名称として登録されていることから、その意味では、太宰府になる。