大宮妄想です
自己満足の世界です。
皆さんのイメージと異なってもスルーしてください。

文章は拙いですが気にしないで下さいませ。




薄く目を開けると、僕の目の前から

空を飛び僕の方を見たまま

狼が遠ざかっていき

離れたところに着地をすると

警戒するように

僕の隣をじっと見ている


「貴様ッ、獲物を
横取りしようというのかッ?!」

「・・・」


目を開け隣を見ると

足・・・

ゆっくり視線をあげると

サトシが立っていた


「っ、サ、トシっ・・・?」

「ケガは、ないか?」

「っ、ぅんっ」

「・・・立てるか?」

「ぅ・・・」

「どうした?」

「腰っ、抜けちゃったっ、ぅうっ」


智はふにゃっと笑ったあと

狼の方を向き

黙って見据えた


「グゥッ・・・!」

「ここは俺の縄張りだ。出ていけ」

『!!』


また体がっ、逆立つッ

これはっ、サトシだっ!

いっ、威嚇ッ!

くまさんの威嚇っ、僕、初めてッ

2匹の狼は

サトシを睨みながら、後ずさりし

その場から離れた


「・・・カズナリ、大丈夫か?」

「ッ!」


声をかけてきたのはサトシなのにっ

恐怖心で

僕の体はビクッ!と反応してしまったっ

サトシは僕に合わせていた目線を逸らし

差し出した手を、ゆっくり、下ろした後

立ち上がり

家の中に入っていった

今のっ、絶対サトシを傷つけたッ!

どうしようっ、どうしようッ!

しばらくすると

サトシは籠いっぱいに野菜を入れ

森の中に入って行く


「カズナリっ、大丈夫?!」

「ぅ、うん」

「動ける?」

「も、大丈夫っ。サトシは、どこに?」


『狼に食べ物持って行くって』



戻ってきたサトシは

持って行った籠はなく

また家の中に入って行った

っ、僕も、入っていいのかなっ?


「カズナリ、何してるの?」

「入ろ?」

「ッ、ぅ、うんっ」


たぬきさんときつねさん

小鳥さんについて家に入ると

サトシはいなかった

どこに、行ったのかなっ?

起きたばかりだからベッドなわけないし

あっ♪

お腹減ったんだ♪

台所・・・にも、いない


「ね、ねぇ、サトシ、は?」


『ん?お風呂だよ』


「ぇ、お風呂っ??」

「冬眠から目覚めたら
一番最初にお風呂に入るんだって」

「そ、なのっ?」

「ずっと入ってないからって」


そ、なんだ・・・

じゃ、僕のこと、避けたわけじゃなく

いつも通りしている事を

しただけ、なのかなっ??


「ぁ、他はっ?お風呂の後はっ?」

「腹ごしらえだよね?」

「そうだね」

「でもいつもスープだよね」


スープ・・・スープか♪

作れば、サトシは喜んでくれるかも♪

・・・ぁ、作り方、わからない

僕、料理出来なかった・・・

何もできない

僕がサトシにしてあげられること

何が、あるんだろう・・・

薪割りも出来ないし

料理もできないし

さっきのだって、怖がっちゃった・・・


「カズナリ?どうしたの?」

「・・・僕がサトシにしてあげられる事って
なんだろうって・・・」

「サトシに?どうして?」

「ど、うして、って・・・///」

「僕らよりは、カズナリのほうが
サトシにできること、多いんじゃない?」

「ぇ?」


『同じ獣人だし♪』


「動物型の僕らはほんの少しだけしか
できることないけど
サトシはいつも喜んでくれるよ?」

「そ、なのっ?」

「喜んでくれるから、僕らもできることは
何でも頑張るんだ♪」


できること

何でも、頑張るっ・・・

そ、だよねっ!

薪割りだって練習すればいいしっ

料理だって

練習すればっ、出来るようになるっ!

ぁ・・・

僕の中で何か広がっていく

そうだよっ

今はまでしなかったんだからっ

急に出来るようになるわけない!

これから頑張ればいいんだ♪

でも・・・

その前に、ちゃんと聞かないとっ

たぬきさん達と話をして待っていると

サトシは上半身裸で出てきた


『サトシ♪』

「皆、留守の間、ありがとな」

「あ!そういえば、薪がなくなってきてて」

「拾いに行ったら狼に出会って」


『森の中に置いてきちゃった!』


「あとで、薪割りするから大丈夫だ」

「カズナリも一緒に家の掃除
してくれたんだ♪」

「・・・カズナリ、も?」

「薪割り、しようと思ったんだけどっ
僕っ、力なくてっ」

「・・・斧は重いから、しなくていい」

「っ・・・」


やっぱりっ、僕は、迷惑っ?