月は太陽にやられた
自分も太陽になれると信じて
太陽の力を浴びてキラキラしていた
太陽が去り
月は月に戻りそれでも太陽を求めた
太陽は手の届かないところへ行き
月は月と出会う
月と出会った月は居心地の良さを知り
穏やかな優しさに惹かれ
太陽と過ごした月日の何倍もを月と過ごし
月と月はやがてぴったりと重なっていく
交わり重なりゆっくりと月を抜けた時
再び月は太陽を求める
月と過ごす間にも月の中に太陽を探し求めていた月は
太陽を追って西に傾き
そして沈みゆく
再び昇ることも叶わずに