前回も読んでくださってありがとうございました。

腹痛の原因がはっきりしなかった数年間、私も原因をリサーチすると同時に、いろんな方の体験記を読んだりしていました。

たまたま手術前日に森で一緒だった方からも子宮の手術をした話を聞いていたので、「私だけじゃない」と心が軽くなったし、私の体験記も誰かにとってそうなれたら嬉しいです。

持病や気になっていることがある方が早めに受診したり、何もなくても検診に行ったりするきっかけにもなれれば、さらに嬉しい。

 

 

今回は、麻酔と手術のところからの続きです。

 

 

8月14日🏥

22:30

エレベーターを降りるところで夫とはバイバイ。

あまり動じない宇宙人の夫もさすがにちょっと心配そう。

 

手術室に入る前に、椅子に座って色々と説明を受けました。

麻酔については麻酔医から詳しい説明があり、サインをする書類も多くて、麻酔って大変なことなんだなと改めて思いました。

 

 

硬膜外麻酔

麻酔は2種類の組み合わせでした。

最初に硬膜外麻酔、そのあと全身麻酔でおやすみ。

 

硬膜外麻酔は、『脊髄のすぐ近くの硬膜外腔に局所麻酔薬をいれて、手術部位の痛みを無くす、あるいは軽くする麻酔法』だそうです。

 

急展開な上、初めてのことばかりで、アトラクションに乗る前のような妙なテンションになってきました。

同時に、「まな板の上の鯉」みたいな心境にもなっていました。

 

手術室に入ると、左向きに横になり、できるだけ丸い姿勢を取るように指示されました。

そして、「これはちょっと痛いんですが、痛いのはこれだけですから!」と強調されました。

 

「もっと丸く、もっと丸く」

「はい、OK!」

と、背中の真ん中に針を刺された瞬間、最大限丸めた体が一瞬で反り返りそうになるような痛み!

看護師さんと麻酔医が待ち構えたように、私をスッと押さえ込み、宥めてくれました。

前情報もなく流れで済まされたのは良かったかも。

 

これから硬膜外麻酔を受ける予定の方を怖がわせてしまったらごめんなさい…

痛いのはほんの一瞬なので、深呼吸をして、刺される瞬間にふーっと深く吐くと良いと思います。

心配なら、「呼吸を合わせたいので刺す時教えてください」と伝えても良いと思う。

 

それにしても、看護師さんが隣にいてくれるだけでこんなにも心強いのか…天使…と思いました。

 

 

初めての全身麻酔

簡単に手術を決断できなかった最大の理由の一つが全身麻酔。

未経験の人は、その恐怖心を理解してくれるはず。

 

経験してみてわかったけど、『だんだん眠くなる』とかじゃないんですね。

硬膜外麻酔の後、先生方や看護師さんと「よろしくお願いします」と挨拶をして、

「それじゃ、全身麻酔入れますね」

「はい」

というやりとりをした記憶が最後。

 

ーーーシャットダウンーーー

 

「大塚さん」「大塚さーん」と両脇からドクターと看護師さんに呼ばれ、目を覚ましました。

ーーーあれ、私いつの間に寝てた?

 

「終わりましたよー」

と、トレイに乗ったグロテスクなものをチラッと見せられました。

 

ーーーおー!私の卵巣?もっと良く見せて!

と言いたかったけど声が上手く出ない。

 

いつの間にか酸素マスクをして、いろんなとこにチューブの数が増えてる。

 

手術が終わってすぐ起こされるということも初めて知りました。

自力で呼吸できるのを確認するためだそうですね。

全身麻酔中は自力で呼吸ができないから、気管にチューブを入れて呼吸できるようにするのだそうです。

 

そしてベッドごと移動。

途中で夫が現れて、「寝てたら終わってたー」と驚きを伝えました。

 

あとで聞いた話だと、夫は取り出したもの(右の卵巣と卵管、両側ののう腫とその中身の髪の毛など)をじっくり見せてもらったそうで、

髪の毛が大量に入っていてかなりグロかった」そうです。

ドクターが「はどこいったかなー。あれー?」

と探してくれたみたいなんですが、

「あ、もう大丈夫です…」と断ったそうな。

 

取り出されたものは病理へ。

悪性でないかの確認です。

 

 

右の卵巣のう腫は7cmくらいで、ドクターとレントゲン技師さんの見立て通り、捻転して血流が止まり、卵巣が壊死して紫色になっていたそうです。捻れた卵管ごと摘出してもらいました。

幸い、破裂したのう腫の内容物はそんなに散らばっていなかったので、腹膜炎リスクもほぼないだろうとのことでした。

左の卵巣には3cmくらいののう腫がありましたが、卵巣は残したまま腫瘍だけ削り取ってもらいました。

 

 

切ったのは合計4箇所です。

○○お腹の左右に、腹腔鏡が二箇所(2-3cmくらい)

○手術中にカメラを入れたため、おへそに穴

○下腹部真ん中に5cm程度の切開

 

イメージしていたよりあちこちたくさん切るんだなあと、それに点滴や麻酔であちこち針を刺されるんだなあと思いました。

 

左の卵巣を取り出さなかったのは、私の場合はまだ女性ホルモンが出ていると思われるので、両方の卵巣を取ってしまうと、ホットフラッシュなどの更年期症状が一気に出て大変だから。

左の小さなのう腫も同時に取ったのは、片方ののう腫を取ると、もう片方が大きくなってしまうリスクがあるから。

 

 

家族は手術が終わるまで控えていなければならないので、夫はご飯も食べられないまま、深夜まで待たせてしまいました。

疲れもあるだろうし帰りの運転が心配でしたが、アルファード(゚∀゚)ならボロ車よりずっと安心かな、なんてことをぼんやりした頭で思いました。

 

1日で返すはずだった唐津の高級レンタカーは、こんな事態でなかなか返しに行くことができず、結局返せたのは3日後でした。。

 

 

8月15日🏥

2:30

ベッドで移動している間、「意外と痛くないかも、体調も悪くなさそうだし」と、少しホッとしていました。

 

病室に入ると、真夜中なので他の方に迷惑にならないように小声で看護師さん、

「右手に握っているのは痛み止め。痛む時にボタンを押すとお薬が入りますからね。一度押すと一時間は押せなくなります。左手はナースコール。」と説明してくれました。

 

トイレに行きたいのでどうしたらいいか聞いてみると、カテーテルが入ってるから行かなくていいんだよとのこと。

そうなんだ!気づかなかった。

 

「無事終わったよ」と家族や励ましてくれた友人にメッセージをミュートで送りました。

心配で起きていてくれた母からはすぐ返信が。

 

寝ている分には痛みはあまり感じなかったけど、しばらく眠れませんでした。

興奮していたし、時々点滴のエラーで警報音が鳴り、看護師さんが来るまで音が止まらず、そのたび目が冴えてしまいます。

私のも他の人のも、時々鳴っていました。

 

でも、「眠れない」と思いながらも寝れなかったことはほぼない私なので、いつの間にか爆睡。

 

 

5:30

看護師さんが酸素マスクを外しに来てくれました。

いったん起きたところで、夫にLINE。

無事帰宅できていたようでホッとしました。

 

せん妄は無いの?と聞かれ、無いよと答えました。

全身麻酔後のせん妄は高齢者ほど多いそうですが、確かに誰にでも起こる可能性があるんですよね。

 

夫はまだ寝ずに、私の○ロまみれTシャツを洗濯してくれていました。

 

 

7:00

熱を測ると39度近くあってびっくり。

自分ではそんな感じがしていなかったのだけど、確かに熱いし暑い。

手術後って熱が出るのね!

知らなかったことばかりだ。

 

持ってきて欲しいものを夫に連絡したり、いろんな予定のキャンセルの連絡をしたり。

そしてすぐ疲れて眠る、の繰り返し。

 

喉にチューブを入れる関係で、手術後は風邪のときのようなイガイガとか、痰が出たりしますとは聞いていたのだけど、それが結構辛かった。

咳払いでもお腹が痛いし、本気の咳が出てしまったときには悶絶。

痰は飲まずに出すように言われていたのだけど、お腹が痛くて力が入らず、なかなかできない。

 

 

尿道カテーテルが外され、昼からはいよいよ起き上がって歩くことに。

看護師さんに付き添ってもらい、点滴スタンドを引っ張って、トイレまでよちよち。

歩く方が治りが早いのだそうですね。

腸に(卵巣が)癒着しないように、というのもあるそうです。

 

体を折るのが痛くて靴を履くのにも苦労したけれど、なんとかトイレまで行くことができました。

できるだけ病院内をお散歩して、歩くようにしてねと言われました。

 

寝ていると背中が痛くて、ベッドのリクライニングを起こして過ごしていました。

まだ背中に挿管されていたせいもあったのかな。

 

寝ながらスマホをいじっているとすぐ手が疲れてしまうので、首かけ式スマホスタンドとかがあるといいのかなーと思いました。

なんでこんな疲れるのかなー?って感じだったんだけど、自分が思うよりも弱っていたんでしょうね。

 

 

夫が必要なものをあれこれ準備して来てくれたのだけど、夕方の渋滞で面会時間には間に合わず。

ナースステーションに預けてもらいました。

 

持ってきてもらったもの

コンタクト

マスク

水何本か

パジャマ

無地のTシャツ何枚か

ユニクロのパンツ

下着類

タオル何枚か

サンダル

イヤホン

スラムダンク全巻

 

あとは旅帰りで色々持っていたし、院内にコンビニもあったので、「今日無理して来なくても大丈夫だよ」と言っていたくらいでした。

でも、ウエストのゴムが当たると痛かったので、緩い服を色々持ってきてもらえて助かりました。

 

そしてまとめ買いしたばかりのスラムダンク!

読んだことなかったの。

バスケ好きで読んでない人がいないことはわかっていたのだけど、読んでしまうと、実際の選手を登場人物に重ねて見るようになってしまうだろうから、もうちょっと先に読もうかなと思っていたのでした。

でも、ついに読む時が来たか…と。

 

 

後から、こんな冊子が置いてあったことに気づく。

緊急入院だと色々と準備できないのが大変ですね。

高齢になったら、いつ入院してもいいように、入院セットをいつも側に用意しておいた方が良いなと思いました。

いざという時に助けてもらう人も、お願いしておくと安心ですね。

 

 

 

18:20

術後初のご飯。

カトラリーは自分で用意しなきゃならないのを知らなかった。

看護師さんにフォークを借り、割り箸を数本いただきました。

液体ばかりでわかりにくいけど、お盆にちなんだ精進料理でした。

りんごのすりおろしが美味しかった。

 

 

 

20:00

まだ一人で歩くには心許無く、看護師さんに付き添ってもらってトイレへ。

 

 

まだシャワーは浴びられないので、CTの時に○ロまみれになった髪の毛はそのままでした。

熱があって汗もかくので、早くシャワーを浴びたくて仕方なかった。

大きいボディーシートをもらえるので、それで一生懸命拭いていました。

 

 

次回は、退院までのことを書きたいと思います。

 

ーーーつづくーーー