前回は、大阪万博で、ポーランドの合唱団が歌っていた中島みゆきさんの「時代」が感動的だった、という話を書きました。

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歌詞が“意味”を超える時 ー心に響く歌の秘密ー①

⑴ 歌詞は「意味」だけじゃない

⑵ 外国の人の歌に感じる「純粋な響き」

 

 

今回は、日本語が母国語だからこその落とし穴や、どうして歌う時に発音が大事なのか、といった話です。

 

ではつづきをどうぞ!

 

 

歌詞が“意味”を超える時 ー心に響く歌の秘密ー②

 

⑶ 普段の発音の「ゆるさ」が、歌の落とし穴に

 

日本語は、音の種類が少なく、子音が重なることも少ない、比較的のぺっとした言語です。

そのため、普段の会話では多少発音があいまいでも通じてしまいます。

 

だから、自分の発音が雑になっていたり、癖が強くなっていることに気づいていない人も多いです。

もし、そんなゆるい発音のまま歌ってしまったらどうなると思いますか?

 

ーーー当然歌詞の意味も伝わりにくいし、サウンドも崩れてしまいます。

 

さらに、発音がゆるいと、喉に負担をかけ、痛めてしまう原因にもなります。

「ゆるい」というのは、口輪筋や舌などを適切に使って発音していないということだからです。

 

一生懸命発声練習しているのに喉がすぐ痛くなる… 

そんな人は、まず発音、滑舌を見直してみると解決する場合も多いですよ。

 

 

⑷ 「発音」が「発声」を引っ張る

 

私の師匠である、ボイストレーナー/ジャズシンガー・安ますみ先生がこんな感じのことを言っていました。

 

ーーーラッパの口を想像して🎺

口がゆるかったら、どんなに頑張って吹いてもしっかり音が出ないでしょう?

発音で発声を引っ張って行けば良いのよ。ーーー

 

また、こうもおっしゃっていました。

 

ーーー歌は完成した時点ですでに“心”が入っている

それなのに、なんかみんな『心を込めて』なんて言って余計なもんをくっつけんのよね。ーーー

 

多くの人が、うまく歌おう、感情を強く出そうとして、余計なクセや動きを加えてしまいます。

でも、そうすることで本来の歌の『サウンド』を壊してしまうだけでなく、喉に良くない発声をしてしまうことが多いんです。

 

もちろん『心を込めて』歌うのが悪いわけではありません。

 

『集中して歌います』『聴いてくれる方に感謝して歌います』

という意味でそう言うシンガーも多いし、それは否定されることではありません。

 

ただ、発音がゆるいのも、余計なものを過剰に加えてしまうのも、『サウンド』を損なうだけでなく、喉に負担もかけてしまうということなのです。

 

ーーーつづくーーー

 

次回、歌詞が“意味”を超える時 ー心に響く歌の秘密ー③ は、

⑸ まっすぐ歌う

⑹ 自分らしさって?

です(^ ^) 

 

ぜひまた読んでね!