がんと診断されたその当時は、
病気に対して知識はゼロに等しく、
先生の説明される内容も理解するのが
難しい状況だった。
今まで聞いた事の無い言葉の数々。
上皮内癌や円錐切除、術後の後遺症やリスクについての説明。
がんと診断されたばかりなのに、
すぐに手術を受ける為の検査に入り、
心が置いてきぼりの状態だった。
頑張ろうと前向きな気持ちと、
怖くて逃げたい気持ちが波のように交差する毎日。
さっきまで頑張ろうと思えていたのに、
夜になると不安で眠れない日々が続いた。
気持ちがグチャグチになった時は、
とにかく日記を書いて自分の気持ちをノートに吐き出した。
少しずつ自分の気持ちが整理が出来てきた。
自分の気持ちと向き合えた時間。
本当の自分の心と対話が出来た。
病気になった事で、今までの人生を一旦立ち止まり分かれ道に立たされた気分だった。
どっちの道に進む?
どうしたいの?
これからの人生をどう生きる?
病気になる前は、こんな事を時間をかけて
考える余裕もなかったけど病気をきっかけに
とことん考えた。
今は進む時期ではなく、立ち止まる時期。
しっかり立ち止まってた丁寧に考えた答えで
前に前進していくとき。
焦らずにゆっくりと。