この話題になるといつも「バカにしてるよね?」と言われるのだが、俺はいたって真面目だし、90年代のV系を愛している。
さて、V系独特の歌詞については以前のコラム、「ビタミン不足の白い巻貝についての考察」で語った通り、独特の美学がある。
そろそろ俺もそんな歌詞を書きたい。
いや、書けるんじゃないか?
まずは過去のRIDDLEの曲の歌詞を、できるだけV系っぽく変えて見よう!
「眩しいくらいの流星が降り注いだ夜に駆け出した ずっと走れるだろうと」
RIDDLE ”starfield”より
あれ?そのままでも結構イケるんじゃない?
咲ける、うん全然咲けるよ。
やっぱり90年代V系バンドの影響は俺に色濃く残っているんだなあと実感。
いや、しかしまだ美しくできるはずだ。改善点を挙げていこう。
まず「駆け出した ずっと走れるだろうと」の部分。
危ない危ない忘れていた。
V系は走らない。
彼らが走るのはステージに設置された花道だけだ。
スポーティな要素はV系に合わない。
直さなきゃ
「眩しいくらいの流星が降り注いだ夜に あてもなく歩いた 」
あれ?すげえ、ぽくなったぞ。
「降り注いだ夜」これはこのままで良いかな?h◯deさんも空から降ってくるものは全部「降り注ぐ」にしてるし…いやここはあえて「舞い降りた」に変えよう!一気に雰囲気が幻想的になったぞ!
夜は「白夜」に変えよう、意味はよくわからないけど
「なんだかよくわからないけど綺麗ぽい」言葉は、V系の歌詞には重要な要素だ!
「眩しいくらいの流星が舞い降りた白夜に あてもなく歩いた…造花を抱いて」
いいじゃないか…
メロディーに乗せて歌ってみたけど、自然と歌い方が河村さんに寄っていくぞ…!
ちなみに最後の「造花を抱いて」は思いつき。歌詞を書くとき迷ったら、とりあえず何かを抱いておけばV系ぽくなるのを俺は知っている。記憶、痛み、濡れた身体、薔薇あたりがベストだが何もなければもうとりあえず近くの枕でも抱いてみよう、あら不思議、あっとうまにROUAGEに。
「造花を抱いてあてもなく歩くシチュエーションなんてそうそう無いわ!」と突っ込まれそうだが、それでいいのだ。ありえないシチュエーションこそV系の歌詞の醍醐味だ。俺だって幾千の星に抱かれてロマンを叫び続けた事は無いし多分金輪際そんな機会はない。
ノッてきた。もう一曲いこう。
「僕らはさ 眩しいくらいの光に包まれている未来を そう 待っていたんでしょう」
RIDDLE ”nightflight”より
前のブログに書いた通りV系の世界と我々の世界では漢字の読み方が違う。
過去は「生」 今は「現実」
そして未来は「死」だ。
つまりこうだ。
「僕らはさ 眩しいくらいの光に包まれている”死”を So…待っていたんでしょう…」