母が行きたいと言っていた映画を鑑賞してきました。
『けったいな町医者』
自宅で最期を迎えたい、
痛くない死に方をしたい、
という患者さんに寄り添う町医者の日常の記録です。
客席数60の小さな映画館。
スピーカーは据え置きタイプ。
20名くらいの観客は皆んな中年以上。
この映画に出てくる人や場所が身近になった年代だもの。
終盤、肺気腫の男性の臨終の場面がありました。
きっと、父もこんな風に旅立ったんだろうなと思わずにいられなかった。
見終わった母は、
「うちのお父さんは、あんなに手をかけて貰えなかったね」
と言いました。
誰も居ない病室で一人でそっと逝ってしまった父のことを、
母は今でも可哀想だと思っています。
映画の中で、「ちっとも苦しまずに逝ったよ」と言っていたのは救いです。
酸素吸入しても息苦しいばかりだったから、今は楽に呼吸してるよ。
観賞後は休憩タイム。
母も気分を変えてしっかり食べてました。
自宅で一人で暮らすのは父の三回忌まで、と言っていたし
転倒して不安になった時は施設を探して入居するつもりにもなったけれど
結局、何とか自宅で暮らしたい気持ちが優先している母。
年寄り特有なのか、我儘は少しづつ度合いを増しています。
坐骨神経痛が再発して、今週は病室通いも忙しい。
でも来週は私がずっと留守なので一人ではなかなか思うようにいかないでしょう。
来月も私の留守が多くて、弟がなるべく多く顔を出すと言っていますが
日々の細々としたことは母が一人で頑張るしかない。
この春は、母には踏ん張り時になりそうです。




