私が子育てをしていないので、私の経験則でしかお答えできていません。
それもあり実家で76歳の母に私宛にお客様からよくいただくような質問をしてみることにしました。
前置きは「大して子育てなんかしてないからご参考になるかどうか…」のことでしたが。
母は東京の女子大を出てしばらく東京のデパートで働いていました。
当時は男女雇用機会均等法までも程遠い、女性は一般職、デパートでは販売職が当然で母もその一員でした。
程なくして父親との縁談があり実家の尾道に帰り尾道で結婚をしましたが、しばらく子どもに恵まれず、
大正生まれの義理の父からは子どもがいなければ帰ってもらうといびられ続けられた日々だったようです。
兄が誕生したときは、男の子で自分の責任を全うしたかのような、本当に天使が舞い降りてきた瞬間だったそうです。
子育ては一言でいうと「自立させるための教育」だそうです。
確かに小さい時から母に正解を教えてもらったことはあまりなくて、すぐに「自分で調べなさい」とか、「自分で決めなさい」とか、「はっきりしゃべりなさい」とか。
何かモノを買って欲しい時も決定権は私にあり、ただ母がその決定に納得をしなければさんざん議論したり時に喧嘩に発展することもありました。
その一つが大学を出てからネイルサロンと靴下屋さんのお店を出したいと話したときでした。
なぜ娘のやりたいことを応援してくれないのかと思いましたが今になってみると、資金もないし、人望もないし、経験もないし、たとえお店を出してもすぐにクローズしていたと思います。
それ以外の留学、就職、結婚、そしていまの仕事に関しては何も言われたことはなく、いつも遠くで見守ってくれている気がします。
早く海外に行かせたことについて、当時は今みたいに携帯電話やメールもない時代に不安ではなかったかと聞くと、
駅で見送るときにこれが最後かもしれないという覚悟をもって見送った
「母親が覚悟を決めなくて子どもにも覚悟ができるはずがない」
とのことでした。
先日イチロー選手が引退会見の時に話した「とにかく早いうちに自分が好きな好きなものを見つけて欲しい」
と話したのはまさに母親の覚悟であったり決定権を子どもに与えることでできるようになるのかなぁとも思いました。
母親から教えてもらったのは勉強でもなく、習い事でもなく「自分の人生を自分で切り開く楽しさ」だと思います。
なので、クヨクヨしたり、目標に向かって努力しなければ兄も私もいまだに怒られています
76歳、大きな病気もしながらまだまだパワー全開です。
3歳の姪っ子に対するやりとりを見ても、「決定権を与えているな」というのをひしひしと感じています
七五三では私の3歳のときの着物を着てくれました
着物も私のと義理の姉のもの、義理の姉の姉のものと3枚並べて姪っ子に選ばせたそうです。
●尾道の対岸の島に小さな別荘があり、フェリーで通っています。3月からは紫外線も強く日焼けするので首に巻くものの他にも帽子は必須アイテムとのこと。