次はグレイの物質円盤に関する情報です。輸送用大型機は約8000台(乗務員は25名定員)、中型機は約6万4000台(52名定員)、小型機は約4万6000台(6名定員)のトータル11万8000台が物質円盤の総数です。いずれも定員数に応じた座席数と睡眠用のベッドが完備されており、当然トイレも装備されています。これらの物質円盤は今から42年前にD-tube加速器を搭載した新型モデルに切り替わっています。宇宙船の基本的な推進力は力学反発力を利用した第五レベル推進法(ズイマ推進器)ですが、直進エンジンであるD-tubeを搭載している所が旧型とは異なります。宇宙船は基本的にπ-tube電子管浮上を用いている為に、乗組員は超伝導場の内部に居る事になり、蛋白質(血液)保護の為の注射を射たないと血液循環が滞ってしまうと言う難点が付き物です。グレイ円盤は基本的に黒色で、船底にはブルーのライトが付いているのが特徴です。

 それとD-tue搭載型のズイマ推進器では、船内に硬X線が離散する為に、船内空気を放射線避けのアンモニアに切り替えないと生物体が持たないと言うハンデが生じます。従って乗務員は宇宙航海の時にはアンモニア空気の中で肺に酸素を送り込むチューブを取り付けて過ごすという大変面倒な事を強要されて来ました。無論、太陽系内では通常大気で呼吸していますが、長距離航海ではD-tube加速を使用する為に、放射線防御対策が必要となります。船底引力装置と炭酸ガス分離器は常備されていますが、月引力よりも軽い為に筋肉劣化は免れず、また定期的に新鮮な空気を入れなければ炭酸ガス分離装置だけでは長い航海には耐えられない様です。我々が取り組んで来た課題は、注射の代わりになる航海用ガード処理技術(超伝導場対策)と、放射線を遮断する防御被膜技術(放射線対策)の開発で、現在はオリオン技術では解決できなかったこれらの課題をついに克服でき、注射を射たず、肺に穴を開けなくても通常大気で生身の人間を乗せて宇宙航海する事が可能となっています。

 グレイ円盤は運転手の意識操作手法を用いており、その方式では我々のcomputerが遠隔操作できる事から、基本的に運転手は要りません(自動運転)。目下、我々は人類を脱出させる方向で動いており、約100万人~1000万人規模の移住を計画しています。ただし、これはあくまでも間に合えばの話であり、計画途中にボカン(地殻崩落)と来たら、地球はたった24時間で終わってしまいます。下記はグレイ円盤の詳細情報です。脱出を望んでいる方は頭に入れておいた方が良いかも知れませんね。

 「大型貨物船」・・・真横から見ると平らな長方形型に見える円盤。全長(直径)420m、厚さ8m、二本の中央脚で着陸する。前方部に操縦席と寝室があり、後方部には長さ380mの四角形のエンジン口が開いている。扉は両サイド(長さ50m)にあって、昇降板が地面まで降りて車でも重機でも何でも積み込める。トイレは操縦席側に3台、倉庫には2台設置されており、搬入した荷物は専用のチェーンで船体に固定される。搬入作業員は円盤への出入りはできるが、超伝導場用の医学処理が必要となる。倉庫内の天井にはクレーン装置、ドアには搬入搬出用のロボット・アームが装着されている。人間の昇降口は船底部に三箇所ある。夜間作業用の照明器具が一杯ある。武器の搭載は無し。小型機は8台収納が可能。操縦席側に25名分の座席と個室(三畳間ぐらい)があり、各部屋にはシングル・ベッドが備えられている。風呂は無し。最高速は光速度の8万倍。

 「中型戦闘機」・・・よく見かける通常の円盤型形状、全長(直径)52m、厚さ5m、二本の中央脚で着陸する。基本的に戦艦(対アストラル戦艦用の物質戦艦)、中央部は二階構造であり、上階は操縦席(52座席)、下階はメカニック専用(15座席: 操縦席の真下)、個室は上階に52部屋がある。トイレは両端と真ん中の3台、基本的に風呂は無い。D-tube核爆弾ミサイル600発、電磁砲座2門、アストラル物質用の力学破砕砲が2門、アストラル専用の力学砲弾発射装置が1門搭載されている。人間の昇降口や武器の搬入口が三箇所船底にある。最高速は光速度の8.5万倍で飛ぶ。この中型機が主に脱出作業(人間運搬)に使用される。

 「小型戦闘機」・・・これも良く見かける円盤形状、全長(直径)14.5m、厚さ2.5m、一本の中央脚で着地する。基本的に戦艦だが他の作業もする。6名分の座席と個室がある。トイレは一つ、昇降口は船底に二箇所、風呂は無い。D-tube核爆弾ミサイル60発、電磁砲座2門、対アストラル物質用の力学破砕砲を2門搭載している。最高速は光速度の5万倍。この円盤は脱出作業には関わらない。

 さて、ここに書かれている事が本当なのかどうか、それを信用するしないは皆様次第、我々は別に信用されなくても一向に構いません。我々は創造主の一員として人類に対する責任と義務を果たしているだけの話であって、取り敢えず救いの手は差し伸べるものの、その一本の蜘蛛の糸を掴む掴まないはあなた次第なのです。まあ日本上空を円盤が飛び交う様な時期になったらそれは地球終焉の予兆であり、上界からの警鐘だと思って下さればと思います。我々は皆様の敵では無く、人間の親側の生命体です。



次回に続く