『キングダムハーツ』(KINGDOM HEARTS、略称:KH)は、2002年3月28日にスクウェア(現スクウェア・エニックス)より発売されたプレイステーション2用ゲームである。
また、続編『キングダムハーツ チェインオブメモリーズ』や『キングダムハーツII』も含めたシリーズ全体を指す呼称でもある。


概要
ウォルト・ディズニー社との提携により、ディズニーキャラクターの世界を題材とした世界観で制作された。
ディズニーキャラクターと、ゲスト出演したファイナルファンタジーシリーズのキャラクターとのコラボレーションも話題を集めた。また、そのファイナルファンタジーシリーズ(『VII』以降)のキャラクターデザインで有名な野村哲也が初めてディレクターを務めたこと、宇多田ヒカルが『光』で主題歌を担当したことでも有名。『キングダムハーツ FINAL MIX』では、新たにリズムや音を付け加えアレンジした曲『Simple And Clean』になっている。

国内だけで約150万本(FINAL MIXの売り上げ含む)、全世界で約550万本という売り上げを記録している。「PlayStation Awards 2002」でゴールドプライスを受賞、グランプリノミネート5作品の一つにも選ばれた。
また、2005年9月8日、『アルティメットヒッツ キングダムハーツ』『アルティメットヒッツ キングダムハーツ FINAL MIX』として低価格化されて再発売された。


あらすじ
デスティニーアイランドという光あふれる小さな島にソラ、リク、カイリという3人の子供が住んでいた。3人は外の世界へ憧れ、イカダを作って島の外へ旅立とうとしていた。しかし旅立ちの前夜、突然の嵐が島を襲い、「ハートレス」という奇妙な生物が現れる。ひょんなことからソラは鍵をかたどった剣「キーブレード」を手に入れるが、島は闇に飲まれて崩壊し、3人は離れ離れになってしまう。ソラが目を覚ますとそこはトラヴァースタウンという外の世界だった。
そんな頃、全ての世界を治めるディズニーキャッスルでは、「王様」が突如旅立ってしまった。王様の信頼する臣下であるドナルドとグーフィーに残された手紙にはこう記されていた。『鍵を持つ者と共に行動せよ』 こうしてトラヴァースタウンにやってきた2人はソラと出会い、王様とリク、カイリを探す旅に出る。


登場キャラクター
ソラ(Sora)
14歳。くよくよしない陽気な性格。単純すぎる所もあるが正義感はひと一倍強い。デスティニーアイランドではない別の世界に行くことを憧れる。世界で一番強い武器・キーブレード(Keyblade)に選ばれた勇者として、幾多の世界を仲間と共に駆け巡りながら、強大な闇と戦うことになる。服装の色はミッキーマウスをベースにしている。

リク(Riku)
15歳。ソラの一番の親友でありライバル。クールで判断力に優れている。島での平穏な暮らしに嫌気がさしており、そのため外の世界への願望が一番強い。島が崩壊してから辿り着いた世界でマレフィセントに出会い、心を闇に染めてしまう。ソラとは別にカイリを探していた。

カイリ(Kairi)
14歳。数年前にデスティニーアイランドにやって来た少女。性格はソラと似ているが心に秘める想いは強い。島の崩壊と共に行方知れずとなり、見つけ出された時にはすでに心をなくしていた。そのため物語後半までは人形のように眠り続けている。セブンプリンセスのうちの1人。

ドナルドダック(Donald Duck)
ディズニーキャッスルに仕えている王宮魔導師。行方不明になってしまった王様の一番の親友で、手紙に記された命を受け、ソラ、グーフィーと共にグミシップに乗り込み旅立つ。ちょっぴり短気で、ソラとぶつかることもしばしば。

グーフィー(Goofy)
ディズニーキャッスルに仕えている戦いが苦手な王宮騎士隊長。人を傷つける武器を嫌って、大きな盾を持っている。ドナルドと共に王様の命に従って旅に出る。場のなごませ役やまとめ役になることが多い。

王様(The King)
ディズニーキャッスルの王様。世界の異変にいちはやく気づく。もう一人のキーブレードの所有者でもある。本編には全くといっていいほど登場しない。

ジミニー・クリケット(Jiminy Cricket)
ピノキオの良心であるコオロギ。住んでいた世界が崩壊し、ディズニーキャッスルにやってきた。ミニーのすすめで、旅の記録係としてドナルドたちに同行する。

マレフィセント(Maleficent)
闇の力を操る邪悪な魔女。様々な世界にいる悪者達(ヴィランズ)の中心的存在で、ハートレスを使い世界の心「キングダムハーツ」を手に入れようとしている。ソラやカイリとはぐれたリクを闇の道へと誘う。

アンセム(Ansem)
ホロウバスティオンという世界を治めていた賢者で、ハートレスの研究を続けていた。現在は行方不明だが、自身の研究を「アンセムレポート」にまとめており、それらを集めハートレスの弱点を探るのもソラたちの旅の目的に含まれている。


登場ワールド
デスティニーアイランド(Destiny Islands)
ソラやリクの生まれ育った、南国の小さな島。外の世界へ行くことを夢見て、イカダ作りにはげむソラ、リク、カイリ。だがソラは出発の前夜、島の「秘密の場所」でローブを着た怪しげな男に出会う……。
ちなみに本島は別にあり、本編に登場するのは子供たちの遊び場の離れ小島である。

ディズニーキャッスル(Disney Castle)
すべての世界を治めている城。世界の異変に気づいた王様と、王様の命を受けたドナルドとグーフィーが旅立った後は、ミニー王妃とデイジーが留守を預かっている。本作では訪れることができないが、続編の『KH2』では可能となった。

トラヴァースタウン(Traverse Town)
住んでいた世界を失った者が集まり作られた街。レオン(スコール)やエアリス、ユフィ、シドといった頼りになる仲間もおり、ソラとドナルド、グーフィーの3人はここを冒険の拠点としていく。

ワンダーランド(Wonderland、作品:ふしぎの国のアリス)
おかしなことばかり起こる世界。白ウサギを追いかけて進んでいったソラたちは、アリスという少女が無実の罪で裁判にかけられているところに遭遇する。ハートレスによる犯行なのは明らかだが、裁判長のハートの女王は根拠もなくアリスを犯人と決めつけていた。ソラたちは囚われたアリスを解放するため奮闘することに。

オリンポスコロシアム(Olympus Coliseum、作品:ヘラクレス)
英雄が参加する闘技大会が開催されている。大会に参加しようとするソラだったが、英雄トレーナーのフィルから『英雄ではない』のを理由に軽くあしらわれてしまう。そこへ死者の王ハデスが現れ、ソラに大会のエントリーチケットを授ける。勇んで大会に参加するソラたちだったが、ハデスはクラウドやハートレスを使いソラを消そうと目論んでいた。

ディープジャングル(Deep Jungle、作品:ターザン)
深い緑に覆われた密林。ソラはドナルドと口論になり、グミシップを誤って墜落させてしまう。ドナルドとグーフィーとはぐれ、野生の豹サボーに襲われるソラだったが、それを助けてくれたのはターザンという青年だった。ソラがターザンにリクとカイリを知っているか聞くと、彼は友達がどこかにいると答えた。なんとしても2人を見つけたいソラはターザンと行動を共にする。

アグラバー(Agrabah、作品:アラジン)
砂漠の中の巨大な都市。誰もいない街を探索していたソラたちは、王女ジャスミンと出会い、ジャファーという男が悪事を企んでいることを知る。またジャスミンが言うには、アラジンという青年なら力を貸してくれるという。ソラたちは魔法のじゅうたんの案内で魔法の洞窟に行き、アラジンとランプの魔人ジーニーに出会う。

モンストロ(Monstro、作品:ピノキオ)
ソラたちが次の世界へ向けグミシップに乗っていると、突然現れた巨大なクジラ・モンストロがグミシップを飲み込んでしまう。その中には人形の少年ピノキオと、その親ゼペットがいた。脱出する方法を考えている間に、ピノキオはモンストロの奥へと遊びに行ってしまう。ソラたちがピノキオのもとへ駆けつけると、そこにはリクがいた。

アトランティカ(Atlantica、作品:リトル・マーメイド)
美しく広大な海底の王国。サカナの姿になったソラたちは人魚アリエルと出会い、「鍵穴」を見つけるため一緒に行動することに。だがアリエルの父のトリトン王は、外の世界から来たソラたちを快く思っておらず、鍵を持つ者は災いをもたらすと警告する。その頃、魔女アースラがトリトンの王座を奪い取るために動き出していた。

ハロウィンタウン(Halloween Town、作品:ナイトメアー・ビフォア・クリスマス)
不気味な雰囲気の街。いつもと変わらないハロウィンに飽き飽きしているジャック・スケリントンは、「ハートレスとすごすハロウィン」を計画していた。ソラたちは、ハートレスについて何かがわかるかもしれないと協力を申し出る。心のサンプルを作成した彼らだったが、街の嫌われ者ブギーの手下の子鬼3人組にサンプルを奪われてしまう。

ネバーランド(Never Land、作品:ピーター・パン)
グミシップの移動中に海賊船に捕まったソラたち。そこにいたのはフック船長ら海賊と、眠ったままのカイリを連れたリクだった。カイリを助けるため闇の力を手に入れたリクは、ソラの言葉に全く耳を貸さない。船に閉じ込められたソラたちは、ピーターパンという少年の力を借り、船からの脱出を目指す。
1
00エーカーの森(100 Acre Wood、作品:くまのプーさん)
絵本の中の大きな森。ソラが絵本の世界に入ると、そこには草原に一人ぼっちのプーがいた。話を聞くには、一緒に遊んでいた森の仲間たちがみんないなくなってしまったという。ソラはちぎれてしまった絵本のページを集め、プーをはぐれた友達に会わせてあげようとする。

ホロウバスティオン(Hollow Bastion)
かつては平和だった虚ろなる城。魔女マレフィセントとの直接対決を決意するソラたちだったが、そんな彼らの前にリクが現れる。自分こそがキーブレードの正当な所有者であるというリク。キーブレードはリクのもとへ、そして『鍵を持つ者と共に行動せよ』という王様の命令に従うドナルドとグーフィーもリクについていってしまう。絶望に沈みかけるソラだったが、恋人を助けるために単身で来たビーストに「一人でも出来る事はある」と諭され、彼と共に城へ乗り込む。

エンド・オブ・ザ・ワールド(End of the World)
全ての元凶である闇の探求者アンセムを追ってきたソラたち。そこは崩壊した世界の断片が集まって形成された、闇の中心地だった。アンセムを倒せば世界は元に戻るはずだが、その時この世界にいる者がどうなるのかは誰にもわからない。それでも心は消えないと信じて、ソラたちは最深部に潜むアンセムとの決戦に赴くのだった。


キーブレード
選ばれた勇者だけが使うことができる伝説の武器。複数存在することが確認されている。鍵状の刀身を持っており、斬るというよりは打撃といった感じの攻撃を行う。光の属性を持ち、ハートレスに対して絶大な威力を持つ。
世界中の鍵を自由に封印・解放できる力を持っており、その力を厭うハートレスや、またそれを利用しようとするヴィランに狙われている。その他にも魔法や魔力を集中させて攻撃力を高めたり、魔力を凝縮した攻撃を放つことができる。より心の強い者に反応する性質を持っており、闇のものでも扱うことができる。そのため、一概に光を守るための武器とはいえないのかもしれない。
先端にキーホルダーを付けることができ、キーホルダーを付け替えることにより姿形や能力ががらりと変わる。本作では、以下の3本のキーブレードが登場した。

光の世界のキーブレード(世界の心のキーブレード)
ソラが所有するキーブレード。金色の持ち手に銀色の刀身。実はリクこそがこのキーブレードの勇者だったが、ソラの持つ強い心に反応し、ソラを仮の持ち主と認めた。ホロウバスティオンでリクの手へ渡ってしまうが、友とつながる心こそが自分の力だと言い切る強さを身につけたソラを認め、ソラのもとへと戻る。以後、ソラは完全にこのキーブレードの勇者となった。

闇の世界のキーブレード
王様が所有するキーブレード。彼もまたキーブレードに選ばれし勇者であり、闇の世界で冒険を繰り広げキーブレードを手に入れたようだ。ソラのキーブレードとは対照的に、銀色の持ち手に金色の刀身。

闇のキーブレード(人の心のキーブレード)
人の心を開く力を持つ。赤い持ち手に黒い刀身。アンセムに体を奪われたリクが、6人のプリンセスの心を結集させ作り出すが、7人目のプリンセスの心が欠けていたため不完全な状態だった。プリンセスの心が解放されるとともに消滅する。


主題歌

主題歌:『光』(作詞・作曲・歌:宇多田ヒカル、編曲:河野圭・宇多田ヒカル)

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