という訳で、今回は移動販売車の具体的な方向性をまとめてみたい。

まず、メインのメニューは、「移動酒場」というコンセプトから、また、将来も見据えて「煮込み」とする(個人的に「煮込み無くして居酒屋というなかれ!」という信念を持っている)。

これは、遊園地の売店でも学んだ事だが、煮込みというのは、提供する側からすると仕込みは大変だが、その分営業時のオペレーションが「盛り付けるだけ」と極めて簡単なため、特に超繁忙時にはかなりの破壊力のある売上を上げられる。

もちろん既製品のレトルトや冷食を使うのは論外だが、「オリジナリティ」と「手作り感」が出せればかなりアピールになる。

特に長時間煮込むなどの当たり前の行程を「手間が掛かってる感」としてアピール出来るのも大きい。

そして、御飯と合わせて「丼」に仕立てられると単価も取れるし、酒を飲ま(め)ない人もターゲットとする事が出来る。

移動販売車においても車内での調理の行程が無いのは色んな面でかなりのメリットがある。

移動販売車に「カレー屋」が多いのも当然なのである。


しかし、煮込みには「夏場に弱い」という欠点もある。

カレーはその点でも優秀な商材と言えるのだが、そもそも食事系のメニューは夏場は壊滅的に売れないのだ。

これはもうメニューどうこうの問題ではなく、気候と人間の仕組みとしてもう受け入れるしかない事実なのである。

しかし、そんな中で圧倒的なパワーを持った救世主がいる。

それが「かき氷」である!

夏場においてのかき氷は、それはスゴい威力を発揮する!

夏場でなく春でも少し気温が高くなるとすぐ売れる。

逆にそういう時は周りがかき氷をやっていないと集中してしまいトンでもない事態となる!

そして、何と言っても「原価が超絶に安い!」。

夏場の売店の原価率は平常時より5%は下がった。

当然業界を上げてかき氷プッシュに走るので、ジーンズに厨房機器屋や業務用食材屋に行くともう笑っちゃうくらいかき氷製品が前面に出ている。

売り手側も暗黙の価格協定が出来ているかの如く安売りはせず、逆に包材を豪華にするなどして付加価値を高め、少しでも高く売る努力をしている。

なので、夏場限定でも「かき氷」は必須アイテムだろう。

酒場的にもリキュール掛けや変化球的に冷凍酒という手段がある。


その他としては、煮込みが手が掛からない分、売れ筋の焼きそばや唐揚げもやりたいが、それぞれグリラーやフライヤーが必要となるので後々考えれば良いかと。


で、以上を勘案すると、ハード的に以下の必要性が出てくる。

・「仕込み」に伴い「仕込み場所」が必要となる

・複数メニューの可能性があるので給排水タンクは80リットル以上必要

・火を使うのでガスは必須

・冷凍冷蔵庫を使うので発電機が必要

更には、大前提として「軽自動車」であることも条件となる。

以上の条件を基に計画を進めてみたい。