こんばんは。
腰が痛いので、大人しく酒を呑みながら、アニメ「逃げ上手の若君」を見ている。
1話を見た。
北条時行(ときゆき・ときつら)が主人公なんですね。
北条時行は時の得宗(とくそう・とくしゅう)であった北条高時(たかとき)の息子である。
得宗と言うのは最初は執権と同じであったが、後に分かれて執権を凌ぐ権勢を得るようになり、北条一門、御家人たちのトップと言ってよい。
高時は「太平記」では暗君として描かれているが執権職を経て出家し、死後に後醍醐天皇から「徳嵩大権現」の神号を下賜されている。
その後醍醐天皇が鎌倉幕府討幕の兵を何度か挙げたことがある。
その一つで高時が足利高氏(たかうじ)に出兵を命じる。
ただ、その時高氏は父である貞氏(さだうじ)の喪中であり出兵を拒んだが聞き入れられなかった。
このことが後に高氏を討幕へと向かわせることになる。
足利高氏と称したが、この頃はまだ「高氏」であった。
足利家は代々得宗から偏諱(へんき・かたいみな)を貰うしきたりがあり、高氏も高時から「高」の一字を貰い高氏とした。
後に、討幕を果たした後、後醍醐天皇の諱(いみな)である「尊治(たかはる)」から「尊」の一字を貰い、「尊氏(たかうじ)」とした。
また、尊氏が討幕をした原因は父の喪中に出兵させられたほかに、色々と出費をさせられたり、圧力をかけられていたためである。
「逃げ上手の若君」では高氏が鎌倉を火の海にし、虐殺を行った描写があるが、これは完全にフィクションと思われる。
その理由は、討幕を果たした高氏はすでに名実ともに武士の棟梁であり、武士をまとめる立場にある。
虐殺、焼き討ちなどを行えば人心を離反させるばかりでなく、鎌倉を再興するにもお金や人手、時間がかかる。
また、後に主人公である「時行」が3度にわたり鎌倉を奪還することとなるのだが、廃墟になっていたならば奪還しても無意味である。
物語上の演出と捉えるのが妥当だろう。
前述したとおり、主人公の北条時行は後に3度鎌倉を奪還することに成功する。
一時は鎌倉の支配者になったことで「中先代(なかせんだい)」と呼ばれる。
が、最後は捕らえられ処刑される。
でも、この作品はとても着眼点が良いと思う。
設定も物語も面白い。
こういう作品は大好きだ。
歴史を題材にした作品がもっとたくさん出てきて欲しいと思う。
腰痛い。(笑
昨日よりはいくらかマシだけど。
まいったねぇ。
まぁ、じっくり治すさ。
さて、逃げ上手の若君の続きでも見るか。(^_^;)