ホラー映画「X」(2022)の老婆、パールの若かり日の物語
ダンサーを夢見る農家の娘を前作同様、ミア・ゴスが熱演している
世界初のポルノと言われる「free ride」が劇中観れます。
「Pearl パール」
2022年日本公開 / 102分 / アメリカ (原題:Pearl ) R15+
監督 タイ・ウェスト
脚本 タイ・ウェスト/ミア・ゴス
製作 タイ・ウェスト/ジェイコブ・ジャフケ/ハリソン・クライス/ケヴィン・チューレン
製作総指揮 ミア・ゴス/キッド・カディ/デニス・カミングス/サム・レヴィンソン/アシュリー・レヴィンソン/カリーナ・マナシル/ピーター・ポーク
音楽 タイラー・ベイツ/ティモシー・ウィリアムズ
撮影 エリオット・ロケット
編集 タイ・ウェスト
製作会社 A24/ブロン・クリエイティブ/リトル・ラム
配給 A24/ユニバーサル・ピクチャーズ/ハピネットファントム・スタジオ
キャスト
ミア・ゴス/デヴィッド・コレンスウェット/タンディ・ライト/マシュー・サンダーランド/アリステア・シーウェル他
「キャビン・フィーバー2」「サクラメント 死の楽園」のタイ・ウェスト監督が「ニンフォマニアック Vol.2」「サスペリア」のミア・ゴスを主演に迎えスラッシャー・ホラー3部作として贈る「X エックス」シリーズの第2弾。前作で恐るべき老婆の殺人鬼として登場したパールを主人公に、その若かりし頃の物語を描く。共演はデヴィッド・コレンスウェット、タンディ・ライト、マシュー・サンダーランド、エマ・ジェンキンズ=プーロ。
1918年、テキサスの貧しい農場に暮らす純真無垢な娘パール。映画の中の華やかな踊り子に憧れる彼女だったが、現実は厳格な母に支配され、父の介護と家畜の世話に追われる鬱屈した日々を送っていた。そんなある日、町で若い映写技師と出会い、これをきっかけに、外の世界への憧れがますます強まっていくパール。やがて、旅一座のオーディションがあると知り、参加したいという気持ちが抑えられなくなっていくパールだったが…。(allcinemaより抜粋)
オフィシャルHP
Wikipedia:Pearl パール
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いやどーもどーも、
本日は人気ホラー映画となった此方を行ってみましょう
此方は同タイ・ウエスト監督のホラー映画「X」の前日譚となっているようで
この「X」シリーズ、3部作になっているようです
「X」の話は後程やりましょう
本作のまず時代背景。
1918年。
日本では大正時代に当たります。
世界1次大戦がはじまり、スペイン風邪が流行した年のようです
テキサス州の田舎で農夫の娘パール
いつかダンサーになり舞台に立つことを夢に見ている
しかし母はドイツ移民の厳格者
父は半身不随の車椅子生活でしゃべることもままならない
結婚しているも、旦那は大戦へ兵役で留守のままである
いつもは家の仕事をしながら小屋の牛や羊に歌って聞かせている
町に買い物に行くときには映画を見るのが唯一の娯楽である
ラインダンスのグループ、
ティラーガールズというグループがちょうど当時のアメリカで人気だった
この舞台にあこがれるパール
ある日映画館の裏でイケメンの映画技師と出会う
映写技師の彼を演じるのはデヴィッド・コレンスウェット
次のジェームズ・ガン監督の「スーパーマン:レガシー」の主役に抜擢されている
好意を持つが何もできず、トウモロコシ畑で悶々とするw
このシーンはメチャ良いでした。
まあ、このように残酷なシーンはあるものの中盤あたりまではホラーとは思えないほどの物語で
残酷版「赤毛のアン」かなと思うほどであるのですが
徐々にパールのサイコっぷりが炸裂していきます
時代背景は100年以上も前の事ではありますが
しっかり考察されていると思われます
世界初のポルノ「Free ride」もちょうどこの頃に出回ったとのこと
こちらの映像はWikipediaでも動画が見ることでが出来るようです。
それだけ歴史的価値の高い映像になるでしょうが、
良い子のみんなは観ちゃダメだぞ!(^^;
作中ではちゃんとリマスターした傷のないフィルムを見せているのはさすが。
この当時のことではカルチャー的なこともですが、
日本の大正ロマンの「モガ」に代表される女性の主張が近代で一番最初に芽生えた時期だったのはないかと思われます
それは世界的に起きていたことであり、イギリスで女性の参政権が与えられた年であります(アメリカは1920年。日本は1945年)
そしてアメリカンドリームが当たり前にあった時代になる。
パールはオーディションを従妹のミッツィーと受けに行く
残念ながらパールは落選する
理由は「ブロンドを探している」だった
従妹はブロンドである
オーディションを待つとき、ミッツィ―は「順番を変わってほしい」とパールに言う
「緊張してきたから先に受けて」とパールを先に行かせる
最初はなぜか判らなかったが
彼女は多分、そのことを知っていて自分の髪色が目立つように黒髪のパールを先にしたのかもしれない
そうなると変わったのも腑に落ちる
ココからはミア・ゴスのオンステージ状態
圧巻の演技を見せつけられます
特に長回しのセリフシーンと、ラストカットの笑顔
顔の筋肉大丈夫?と心配しそうになるほどの表情でした
おどろおどろしさはないにしろ、
これも立派なホラーではないでしょうか
女の子受けもしそうな作品でありました。
そんなホラー初心者にも楽しめますが
ホラー好きにも色んなシーンで前作の「X」同様オマージュが撮られています。
今回は田舎の農夫ってことで、
「血まみれ農夫の侵略」
凶器が被りますね。
それからトウモロコシ畑は「チルドレンオブザコーン」、
車いすは「ミザリー」でしょうか
斧は前作同様色んなシチュエーションで使われており
「X」でも「シャイニング」オマージュあり、
指ちょんぱは「バーニング」、
眼球ぐっさりは言わずと知れた「ザンゲリア」
ぶっちゃけ言いますと、
70年代好きな私には前作「X エックス」のほうがホラーとしては好きかもしれません(^^;
ここまで書いといてそりゃあないやろと思われて当然だと思いますがw
あくまでも個人的にということですのでね、
こっちのミア・ゴスのほうが好みってだけデスw
両作ともミア・ゴス祭り映画には変わりありませんのでね(^^)
ただ「X」で言いたいのは
老婆バージョンのパールを
ミア・ゴスではなく本当の老婆の俳優さんがが演じていたならば・・・
とてつもないカルト映画になっていたかなと思っちゃいます。
老婆のホラーと言えばですね
M・ナイト・シャマラン監督の「ヴィジット」がありますのでね
ありゃ、あの婆さんは最高です(^^)
んなわけで終わります。
では。