ラ・フォル・ジュルネ 9、10:2日目 | 北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

北十字の旅と音楽会記録が中心の日記

旅と鉄道と温泉が大好き。
そして、クラシック音楽も好きなもんだから、音楽会を理由に、日本国内を旅しています。
音楽と旅を中心に、日記を書いていきます!

今日の午前中の公演のレポートは(↓)こちらから😉

 


NHKFMの放送をスタジオ前で聴きながら時間調整をして、途中、プラジャークSQのサイン会に参加して、夕方の演奏会に。



“躍動と瞑想のバロック~イタリアの光と影”

18時 ~
ホールD7

アンヌ・ケフェレック (ピアノ)

コピーは
『“光と影”をテーマに、バッハ&ヘンデルと同世代のイタリアの作曲家D.スカルラッティのソナタ10曲を。長・短調や強弱、速度のコントラストがおりなすきらめきを感じて。』とある。

この演奏会こそ、今回、チケット取得に最も困難を極めたもの。一般発売当日に10分余で完売。追加発売を待つもなかなか出ず、1週間前に奇跡的に最後の1枚が取れたというもの。
このホールは小さく段もあり、どの席でもしっかり聴こえ、見えるのがいい。

オール スカルラッティプログラム。好きな作曲家ではあるものの、番号言われても どんな曲かはわからない ただ この作曲家の作品は チェンバロはもちろん、ピアノでも効果的に聴ける曲も多いため、ピアノの演奏会も行きたいと思うのですが、さすがにピアノでスカルラッティプログラムを組むピアニストなんて普通いないから、今回は貴重な演奏会。

最初に続けて演奏するので拍手は最後に!とのお願いをケフェレックさんご日本語で。

🎵スカルラッティ:ソナタ イ短調 K54,L241
🎵スカルラッティ:ソナタ ホ長調 K531,L430
🎵スカルラッティ:ソナタ 嬰ハ短調 K246,L260
🎵スカルラッティ:ソナタ イ短調 K149,L93
🎵スカルラッティ:ソナタ ヘ短調 K481,L187
🎵スカルラッティ:ソナタ ニ短調 K32,L423
🎵スカルラッティ:ソナタ ト長調 K103,L233
🎵スカルラッティ:ソナタ ト長調 K144
🎵スカルラッティ:ソナタ ニ長調 K 145,L369
🎵スカルラッティ:ソナタ ロ短調 K27,L449

途中から弾いている曲がどれだかわからない状態に! 終演後、調だけ押さえておけば 良かったと…

速い曲、遅い曲、軽快な曲、メランコリックな曲…
様々な曲をピアノのクリアーな音を使い、多彩な風景を描き出していました。
特に腕を交差させる時の左手の高音域の美しい響きは絶品でした。

アンコールは
🎵ヘンデル:メヌエット
演奏終了後、余韻が消えると同時にケフェレックさんはピアノの蓋を閉めました。静まりかえった聴衆はそれを見てから拍手。
最後の音までじっくり聴くことができました。

最後に ケフェレックさんが 今度は英語とフフランス語で
「静かに聴いてくれてありがとう」
と聴衆にお礼を述べて終わりました。

その後、北海道プラザでガラナ、屋台で夕食を買い、展示ホールに行き、ケフェレックさんのサイン会。新しい スカルラッティのCDを購入してサインをもらおうとしたら、
売り切れガーン
結局、持参したシューベルトのCDにサインをもらいましたが、やっぱりスカルラッティが良かったなぁ~

展示ホールでお友達4人と歓談ののち、今日の最終公演に移動。


“受難曲の傑作~バッハの金字塔「ヨハネ」”

20時30分 ~
ホールA

ローザンヌ声楽・器楽アンサンブル
ミシェル・コルボ (指揮)
ソリストは一切 報告されていませんでした。

が、翌日、ホールAの入口に貼り出されていました⬇


福音史家、テノール:ティルマン・リチディ
イエス:ファブリーチェ・ハヨズ
ピラト、バス:マヌエル・レベロ
ソプラノ:マリー・ヤールマン
アルト:ジャン=ミシェル・ヒュマ
とのことです。

『バッハの大作“ヨハネ”を、大家コルボ&ローザンヌ声楽器楽アンサンブルの演奏で。“マタイ”に比べ、イエスを糾弾する群集などを担う“合唱”の役割がより重視されている。』

席は1階3列 右ブロックの一番内側通路側という、見るには最高の席。


🎵J.S.バッハ:ヨハネ受難曲 BWV245
ヨハネ受難曲、ちょっぴり苦手で避けていた感じもあるのですが、ラ フォル ジュルネのバッハの年に、コルボさんのマタイを聴いて苦手な曲が虜になったということもあり、今日は学習という気持ちで!
温かさに満ちた それはホッとする演奏でした。休憩無しで2時間超の演奏会。あっという間でした。

合唱は前列女声、後列男声で各パート10名程度。オケもヴァイオリン各4のモダン楽器の編成。

オケ、合唱のレベルの高さも素晴らしく、安心して音楽に身を委ねられる幸せ。
名前のわからないソリストたちは、みなハイレペル。特にエヴァンゲリストとテノールを兼ねた若手は、大きくかつ節制した表現と圧倒的な声の強さに、大きなホールを声で満たしました。

オケもコルボさんにピッタリとつき、合唱の伴奏でヴァイオリンの独立した動きを明瞭に示すなど、大きな表現に惹きつけられました。
ヴィオラ ダ ガンバのソロが安定していたのも素晴らしく、じっくりと安心して声に集中できました。

コルボさんの表現は 温和なだけではなく、前半では コラールのテンポが驚くほど速い曲もあったのにはちょっぴり驚きました。
また 最後の合唱とコラール『安らかに憩いたまえ』以降の 本当にゆっくりと 囁くような そして温かい演奏には、音楽の表現を超えた文化の違いをも感じました。

演奏が終わったあと、コルボさんがタクトをおろすまで 静かさが保たれていました。完売とはいきませんでしたが、4000人近く入った聴衆の集中力も素晴らしく 感動しちゃいました。

最後はスタンディング オベーションでコルボさんに拍手が贈られました。


今日は『受難』に関わる2つの演奏会で 感動してしまいましたラブラブ!
生きてて良かった!って感じられる時間に感謝です。

今夜はなかなか寝れそうにありません音譜