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宗慶二オフィシャルブログ~とある現代文講師の日常

大学入試予備校
現代文講師

河合塾→東進→登録者35万人YouTube予備校『ただよび』校長→online塾bridge+校長(←いまここ)

鬱屈した日常を、少しだけ斜に視ることで、風を吹かせられたら…
と思います。

受験勉強の箸休めに、どうぞ。

この期に及んでまだ迷ってるのかと、人は言うかもしれない。


でもキミは『定まっていない』のではない、と僕は思う。いやむしろ、揺れているキミの方が本当は定まっているのかもしれない。


自分と偽りなくきちんと向き合おうとしているから、自分の本当のペースで歩こうとしているから、自分の本音を探そうとしているから、安易に逃げていないからだ。


きちんと目標を定めた者は立派だ。丁寧に歩みを進めるなら、たとえ紆余曲折があろうとも、彼らはいつかちゃんとゴールにたどり着くものだ。



しかし思えば僕らは、いつだって知らぬ間に、誰かの夢を見せられていたり、誰かの成功に憧れていたり、誰かという名前の占い師や解析データに指示されて動かされていたりも、する。そしてそういう生き方に何も疑問を持たないでいたりも、する。それが一番楽だからだ。



あらゆる物事に時間的な期限が設けられ、誰にでも当てはまる唯一の方法があるかごとくの詐術に魅せられ、最短のルートなるものを脇目もふらず駆け抜ける。




教えてやろう。

それは貧しい考え方だ。









だから定まらないキミへ伝えたい。


定まったらそれでよし。でも揺れていても、心配するな。誰かと比べて悲しむことはない。ましてや自分を低く見る必要などまったくない。キミは自分の本心と今の自分との距離感を正確に測ることができている。揺れる心と向き合えるキミは本当の自分の人生を生きている。







今から言うことを覚えておきなさい。


真っ直ぐに歩くことだけが人生ではない。もっと迷いなさい。


キミはいつか新しいスターになる人だから。







“他の人々が急いで行わなければならないことをのんびりとすることができる人だけが、価値ある何かを成し遂げることができます。” 

ベルトルト・ブレヒト(ドイツの劇作家)









新年あけましておめでとうございます。



受験本番が近づいて、いよいよ落ち着かない気分になっているでしょう。


緊張していたり、不安が消えなかったり、自分を奮い立たせていたり。わずかな時間すらとても貴重なものに思える一方で、どうしようもない気分に茫然とすることもあるでしょう。




普段の表情には、さほどの変化がないようでも、授業の合間のほんの少しの仕草や振る舞いに、キミの必死な気持ちが、ふと垣間見えることがあります。そういう瞬間、僕は胸が熱くなるほどのエールを、こっそり送っています。




大丈夫。苦しいのはキミが諦めていない証拠です。追い詰められて、可能性がないように思えるとき、人がどれほど苦しい気持ちになるのか、僕には少しだけ分かるような気がします。それでも前を向こうと努めるキミのことを、同じ人として心底尊敬しています。




今の自分にできること。

そこからどれだけ逃げず丁寧に向き合えるか。

勝利の秘訣はただそれだけです。


結局人間なんて、それ以上のものなど期待できないし、それ以外やりようなどないのです。でも、その「今の自分にできること」から逃げてばかりなのも人間なのだと思います。








今からは、ぜひとも「往生際の悪い奴」になってください。勝負は最後の最後まで分からないものです。どれだけ追い詰められていても、けっして諦めない、そういう奴だけ、史上最高のシュートを「決める」ことができるものです。














全力で蹴ったか



僕が最後にキミに問うのはその一点だけですが





今日もスタバで原稿を書いてます。


お店の奥に座して、膝掛け毛布で万全に構えていたはずでも、しばらくすると足元が、やや冷えて来ました。ちょうどそのときです。折よく、店員さんがお試しコーヒーを淹れた小さな紙カップを、トレーにたくさん並べて、店内を回り始めたようです。あちらこちらのお客さんに声がけしては、アーモンド風味の新作コーヒーをオススメしてます。温かい飲み物を欲していた寒さに弱い僕。コーヒーをお代わりするほどの気分ではなかったのですが、ほんのひと口のポカポカなら有難い。視界の端で、店員さんの動きを捕捉しつつも、もの欲しそうな顔つきにならないよう、ギリ校長先生としての誇り高き自分を守りながら、店員さんを見守っていたわけです。順番に声がけしているようでしたが、ついに僕の隣のお客さんに到達しました。ありがとう結構です。すげない返事が耳に入った瞬間を、狙い撃ちするかのような正確なタイミングで、さりげなく顔を上げた僕の目に、すでに立ち去りつつある店員の背中が映りました。おいと。ちょと待てと。なぜとばすと。心の中で絶叫するも、決して声には出さず、軽く微笑みを絶やさず、ギリ校長先生としての誇りを死守しました。




受験生のみんな。

分かりますね。

世界は時に残酷です。

それでも負けない強い心が大切です。

自分の機嫌を自分で取れるように努力しましょう。




このスタバ二度とこんっと、一瞬ひねくれかけた己の未熟な精神を、打擲(ちょうちゃく)し、奮い立たせ、まあまあそんなこともあるわいなと、見事に捉え直した自分を自分で必死で褒め称えながら、なぜ自分だけ飛ばされたのかというこの世界の謎に、向き合わないよう向き合わないよう、冷えた師走の店内で仕事を続ける僕でした✒️✨