2016年行政書士試験の記述式問題の解説です。(暫定版)

 

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問題44 

条例に基づく過料の科刑手続きについての出題です。これは、択一論点として頻出な論点ですので、大部分記述できているという方が多かった印象です。

 

解答

地方自治法に定められており、普通地方公共団体の長により科され、秩序罰と呼ばれる。

 

3つの質問があり、それぞれ答える形式でしたので、1つの質問が答えられたら、とりあえず6点配点するようにしておきましょう。

 

「普通」が抜けていた場合はどうなんだ・・というと、正確に言えば勿論誤りなのですが、そこを厳密に減点対象とするかどうかは、試験センターの方で今後話し合っていくことになるのではないでしょうか。現状では、マイナス2点しておきましょう。

 

問題45

この問題は、担保責任の問題です。民法567条を記載いただければOKですが、なかなか45字以内におさめるのが難しかったかと思いますが、私が見た限りでは書けている方が多かったです。

 

解答

抵当権が実行され、甲の所有権を失ったときに、契約を解除し損害賠償を請求することができる。

 

解除か損害賠償かどちらかしか書いていなかった場合は、現段階では10点減点しておきましょう。

 

問題46

この問題は、明らかに得点させない、記述で点数が跳ね上がらないようにするための対策としての問題です。知らなくて全く問題ありません。

自分も・・・そんな判例あったな~ぐらいのもんで、離婚の財産分与って、こういう性質あるよな~と思いながら解答しました。でも意外とそんな感じで書いたとしても、内容的には正解するのではないかと思います。

 

3つの要素は、以下のとおり。

 

①財産関係の清算
夫婦が婚姻生活の中で有していた共同の財産を清算するという意味。

 

②離婚後の扶養
離婚後の生活扶助という意味合い。

 

③慰謝料
精神的苦痛に対する損害賠償請求としての性質。
 

解答例

夫婦共同の財産関係の清算と、離婚後における一方当事者の生計維持と、慰謝料を要素とする。

 

これは、判例の表現になるべく合わせる形で作ってみた解答例になりますが、別にこれにこだわる必要ありません。慰謝料以外の要素のところは、色んな表現が出てくるかと思いますが、意味が合っていれば得点になるはずです。

 

現時点では、1つの要素が書けるごとに6点配点しておきましょう。

 

参考

財産分与と離婚慰謝料との関係
最高裁昭和46年7月23日

◆判旨
(ⅰ)「本件慰藉料請求は、上告人と被上告人との間の婚姻関係の破綻を生ずる原因となつた上告人の虐待等、被上告人の身体、自由、名誉等を侵害する個別の違法行為を理由とするものではなく、被上告人において、上告人の有責行為により離婚をやむなくされ精神的苦痛を被つたことを理由としてその損害の賠償を求めるものと解される」。


(ⅱ)「離婚における財産分与の制度は、夫婦が婚姻中に有していた実質上共同の財産を清算分配し、かつ、離婚後における一方の当事者の生計の維持をはかることを目的とするものであつて、分与を請求するにあたりその相手方たる当事者が離婚につき有責の者であることを必要とはしないから、財産分与の請求権は、相手方の有責な行為によつて離婚をやむなくされ精神的苦痛を被つたことに対する慰藉料の請求権とは、その性質を必ずしも同じくするものではない。

したがつて、すでに財産分与がなされたからといつて、その後不法行為を理由として別途慰藉料の請求をすることは妨げられないというべきである。もつとも、裁判所が財産分与を命ずるかどうかならびに分与の額および方法を定めるについては、当事者双方におけるいつさいの事情を考慮すべきものであるから、分与の請求の相手方が離婚についての有責の配偶者であつて、その有責行為により離婚に至らしめたことにつき請求者の被つた精神的損害を賠償すべき義務を負うと認められるときには、右損害賠償のための給付をも含めて財産分与の額および方法を定めることもできると解すべきである。

そして、財産分与として、右のように損害賠償の要素をも含めて給付がなされた場合には、さらに請求者が相手方の不法行為を理由に離婚そのものによる慰謝料の支払を請求したときに、その額を定めるにあたつては、右の趣旨において財産分与がなされている事情をも斟酌しなければならないのであり、このような財産分与によつて請求者の精神的苦痛がすべて慰藉されたものと認められるときには、もはや重ねて慰藉料の請求を認容することはできないものと解すべきである。

しかし、財産分与がなされても、それが損害賠償の要素を含めた趣旨とは解せられないか、そうでないとしても、その額および方法において、請求者の精神的苦痛を慰藉するには足りないと認められるものであるときには、すでに財産分与を得たという一事によつて慰藉料請求権がすべて消滅するものではなく、別個に不法行為を理由として離婚による慰藷料を請求することを妨げられないものと解するのが相当である。」