先日孫と公園に出かけた時の

お話しを書こうと思います。


その日は朝から一日孫と

過ごせるスペシャルデーだった。

朝ご飯を一緒に食べて

洗濯や掃除を済ませて

時刻は9時。

お家の中でしばらくは一緒に遊んだ。

絵本を読んだり積み木をしたり

プロレスごっこや鬼ごっこ。

パパとママが居ない寂しさを

まぎらわせたいと私は真剣だ。

たまに「ママ…」 「パパ…」

思い出したかのように

玄関先を指差したりするたびに

違う事で気をひいたりしながら

過ごしていた。


それもそろそろ限界に

近づいていると感じた私は

公園に行き午前中を乗り切ろうと

外出の準備をした。

ベビーカーに孫を乗せて

孫の両手にはお気に入りのウルトラマン3体。

ミッキーマウスのぬいぐるみも

どうしても同行させるときかないので

孫の隣りにミッキーも座らせて

結構なメンツでいざ公園へGO!


秋空の下

気持ちの良い風と共に

私たち御一行様は

近くの公園へと向かった。

前日にも娘夫婦と孫とで遊んだ

最近の憩いの場となっている公園だ。

日曜日とあって賑わっている。

色々な国の人や子どもがいて

私の住んでいる大分とは

ずいぶん雰囲気が違う公園に到着した。

シャボン玉をしていたり

ボール遊びをしている親子がいたり

小さな自転車のような足だけを使い

遊んでいる子どもがいたりと

みんな楽しんでいる様子だ。

しかしウルトラマンとミッキーマウス以外

何も用意してこなかった事実に

私は気がつきその場で孫を

開放するのをやめようと決断した。

まずは精神を安定させる為に

違うコーナーというか

隣りに隣接している広場で

自然と戯れる事を選択した。

その広場には大きな木々があり

鳩や昆虫たちが主役となっている

隣りの人工的な公園とは真逆の

広場となっていた。

そこでベビーカーから下ろして

ミッキーマウスにお留守番をお願いして

ウルトラマン3体と一緒に

走り回って遊んだ。


鳩に興味をもった孫。

触りたいのか近くにいきたいのか

猛ダッシュで近寄るが

鳩はみんな飛び去ってしまう。

はじめはバーッと飛び去るのが

楽しかったようだが

回数を重ねていくと

やっぱり近くにいきたいようで

私に訴える目つきで手を握ってきた。

「じゃ、そっとそっと近づいていくよ」

鳩に近づくにつれて急に手を離して走り出す。

鳩は素早く飛んでいく。

それを何度も二人で繰り返した。


飽きてきた頃に孫が注目したのが

バットとグローブを持って

お母さんと野球をしている男の子だった。

猛ダッシュで男の子のところに行っている。

私も後をついて走る。

叫びながら走っている孫。

「パパ、パパ…」

孫のパパはプロ野球選手。

毎日パパの応援をしている孫にとって

野球は特別なんだと走りながら

理解した私。

孫に追いついた私は男の子がしているのを

一緒に見ようと交渉するんだが

もう止める事が出来なくなった。

プラスチックの子ども用のバットではあるが

孫が近づくと親子は野球が出来ない。

男の子が打ったボールを

一目散に拾いに行ったりする孫。

拾って返せばまだ良いんだが

ボールは渡せない、返せない。

男の子のお母さんは親切に

一つボールを持ってて良いよと

言ってくれたんだが

ボールを持ったまま今度は

バッターボックスに立ちたいのか

男の子のバットをせがんでいるではないか。

「ごめんね、練習してるのに…」

私は孫を抱っこして剥がすのに必死。

ここは危険だと私は察知し

ボールを返して移動をしようと思った。

しかしボールを握って離さない。

無理に取ろうとすると泣いたりする。

どうしよう?と考えると

自分の子育てをしていた頃の風景が

バーッと蘇ってきた。

この場合は今まで私が子どもに対処してきた

経験をそのまま再現すれば良いんだと

頭を切り替えた。

どうしても孫に対して甘くなる私。

それで良いんだが

今回の様な場合はしっかりと

ママになったつもりで孫と関わらないと

マズイなと感じた私は

お母さんのところに行き

孫からどうぞと返してほしいと思った。

抱き抱えてその場に行ったが

やはり嫌だとボールを離さない。

私はちゃんと借りたものは

返さないといけないんだよと

まだ理解できないだろうが

言い聞かせるように時間をかけて

孫と交渉を続けてみた。

私の力不足で

無理やりボールを私がとって

お母さんに返す結果となった。

「ありがとう」

一緒に言えるかな?なんて促すが

ぎゃーぎゃー泣いている孫にとっては

どうでもいい事でボールを奪還する事しか

考えなれない状態だろう。

しかし私は孫のかわりに

「ありがとうございました」と

頭を下げて男の子にもお礼を言った。

孫にはばぁばがありがとうを言うから

ちゃんと見ていてねと伝えながら

抱っこしたまま一緒に

ありがとうをちゃんと言ったのだ。


理解できるできないではなく

ちゃんと話していく

何度も何度も話し合っていく

それが私がしてきた子育てだったと

思い出させてくれた時間だった。

親である自分がちゃんと筋を通すんだと

妥協しないで挑戦する姿を見せる事で

子どもが感じとってくれれば

良いのではないかと思いやってきた

そんな子育てをしていたあの頃に

孫を通して帰ったような

不思議な懐かしい時間だった。


きっと孫はまだ理解などしていない。

遊びを妨害され思い通りにならない

悔しさもあるから泣いている。

人の物も自分の物って思う2歳前の

可愛い可愛い孫なのだ。

しかし人との交わりの中で

身に付けていかないといけない事も出てくる。

公園とかの出来事は良いチャンスだ。

家の中では経験出来ない事がそこにはある。

一緒に仲間に入れてもらったり

自分が持っていない道具やおもちゃを

他の子が持っていたり

それをどうしても使いたかったり

手にしたかったりするのは当たり前だ。

当然逆のパターンもある。

「かして」「どうぞ」「かえして」「ありがとう」

色々な言葉で交渉して

最後は「ありがとう」で

かりた物は返し、かした物は返してもらう。

それには親の補助も必要となる場合もある。

親が一緒にやりその姿を

見せてあげる事から始まると考えて

やってきた私の子育てが今回蘇ってきたのだ。

なるべく泣く事なくその子なりの

納得があると良いんだが

はじめからうまくいく甘いものでもない。

しかし諦めないで何度もチャレンジしていくと

少しずつ子どもは理解してくれる。

自分でちゃんと出来た時は

思いっきり褒めてあげる。

その経験は子どもの自信に繋がっていく。

親がその作業を避けたり

わずらわしいと思っていたら

幼稚園や義務教育での集団生活が

始まると子どもはストレスを感じ

人間関係に悩んでしまったりする。

コミュニケーションは家庭から親から

すでにスタートしている事を

忘れてはいけないと思う。

「ごめんなさい」「ありがとう」

相手にちゃんと伝える言葉も

しっかり教えていきたいと思っていたのだ。


私は社宅で子育てをした期間があった。

社宅の公園では色々な学びがあり

悩みもしたし楽しんだりもしてきた。

いろんな親、子どもと接してわかった事は

親を子どもは良く見ているという事。

子どもをみると親がわかるという事。

この親にしてこの子ありだという事。

子どもの基礎部分は

親次第なんだなぁとつくづく感じながら

新米ママであった私は

素直な気持ちを忘れないように

日々我が子と成長していきたいと

前向きにチャレンジしていったなと

孫との公園で共に過ごす中で

記憶が目を覚ました感覚だった。


「ありがとう」をお母さんとお兄ちゃんに言い

私と孫は隣りの人工的な広場に行き

ミッキーはベビーカーに座ってもらい

ウルトラマンと孫の手を握り

シャボン玉を追いかけたり

散歩をしているワンちゃんを見たり

飛んできたボールをひろって

「どうぞ」をしたりして

お昼になったので自宅へ帰った。


帰ってからは孫が大好きな

おうどんを二人で美味しく食べて

13時前にお昼寝時間となった。


公園での孫との時間は

私にとって良い時間になりました。

娘や息子がいてくれたら

遊んでいる姿をみて楽しむんだけど

私が親代わりだった今回は

久しぶりに直接現役のママたちの中に

私も入る事で昔を思い出したり

孫の成長を感じたりする事が

出来た貴重な時間となりました。

孫のお昼寝の間

私もウトウトしてしまいました。

子育てって体力勝負だという事を

忘れかけていた私。

体力が落ちている事を素直に認め

維持していく日々を考えないと

孫たちといっぱい遊べないとわかりました。


そんな事を孫から

教えてもらった

貴重な一日になりました。

孫の成長を楽しみにしながら

私は私で健康的な日々を

送りたいと実感できた日曜日でした。

みなさんも心身共に

元気な毎日を過ごせるように

自分自身も大切に生活していきましょうね。


あなたにとって

素敵な一日になりますように😊