霊性崩壊

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今の日本を見ると霊性の発達と言うより崩壊している感があるといわざるを得ません。 

 

少し古いデータですが、ギャラップ社が2006-2008年にかけて世界143の国と地域で行った世論調査によれば、「宗教は自分の日常生活の重要な部分になっているか」との問いに対し、日本人は25%が「Yes」と回答しています。

 

回答者全体の中央値をとると、世界の82%の人々が日常生活の重要な部分と答えているので、日本人は非常に信仰心の薄い国の1つになっていると言えるでしょう。

 

少なくとも、この調査によれば信仰心の薄い国ベスト10の第8位(135位)となっています。この値はフランスとほぼ同率です。

 

逆に、宗教が日常生活の重要な部分になっている国ベスト10を見ると、ほとんどがアジア、アフリカ、中東におけるイスラム教の強い国です。唯一、スリランカは仏教国ですが。

 

北欧諸国など先進国ほど信仰心が薄くなる傾向はあり、アジア、アフリカの持たざる国々で宗教が重要な意味を持っていることは言えるわけで、何もない国や地域に暮らしている人の方がきわめて宗教的だと言えます。

 

日本人に焦点を合わせるなら、以下の文献に日本人の宗教意識と行動が1970年代前半から2010年代前半にかけて5年ごとに調査されているので、時代による変化を読み取ることができます。

 

 

それによれば、「おりにふれ、お祈りやお勤めをしている」と答えた日本人は1973年は16.6%だったのに対し、2013年では11.8%となっています。「ふだんから、礼拝、お勤め、修行、布教など宗教的なおこないをしている」と答えた人も1973年15.4%だったのが、2013年には11.4%と精神修養的な宗教行動を取っている人の割合は減少しています。

 

逆に、40年間で増加した宗教行動は「墓参り」+10%、「祈願」+5.7%、「おみくじ・占い」+5.6%、「お守り・お札」+4.1%などの現世利益的な宗教行動が中心です。

 

「墓参り」と言ってもお盆の帰省で「ついで」に墓前で手を合わせる程度でしょう。

 

祖先崇拝という敬虔な気持ちがあればの話ですが、データを読む限り「クレクレ参拝」、「何となく安心グッズ」を得て適当に目先の御利益にあやかりたい腹の中が丸見えなんですけど。

 

このブログでは、そういう「気持ち」が心の穢れになり、神仏から一層遠ざかることになるのだと主張しているのですが、見事なくらいに日本人の霊性崩壊は深刻化していると推断します。

 

日本の宗教界に偉大な人物が出てこなくなって、もう何百年経つのでしょうか。

 

伝統霊性にしても観光資源でしか生き残りの道を模索するしかないのでしょうか。

 

そして、霊的支援サービス業として軽いノリのスピリチュアルがはびこるこの国に未来はないように思えてなりません。一時的な気晴らし、気分転換にはいいかもしれませんが、それで根本的な問題解決になっていますか。

 

人心、人倫が乱れているのは、私たちが精神的な支柱というものを持っていないことが原因の1つだと思います。

 

むしろ、1日5回メッカに向かって礼拝するムスリムの方がはるかに自律的であり、霊的な生活態度だと私は思うようになりました。

 

申し添えておきますが、過激派と一般のムスリムは分けて考えた方が妥当です。あまりイスラム教に対する先入観は持たず、自分はよく知らないけど何となく危険という考えも捨てて彼らの信仰心についてよく調べてみれば、偏見も解けると思います。

 

いずれにしても、霊性の枯渇した国に不安や混乱はあっても、心の安寧はないと思います。

 

龍翠

 

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